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Vol.5 デンマークのおばちゃんに教えてもらったhyggeと幸せの話。

デンマークの幸せについて、デンマーク人のおばちゃん(リサ)から面白い話を聞いた。

デンマークは毎年常連、幸せな国ランキングの上位国。
なのに、すごい期待を持ってデンマークに来てしまった最初の数ヶ月は、カルチャーショックのせいか、幸せの意味を間違えていたのか、想像とのギャップがすごくて幸せってなんだろうって感じだった。
でもリサの話を聞いて心が豊かだなって思って。私の中にある幸せのイメージが変わった。



幸せの基準が違ってた話


私がデンマークでびっくりしたことはこんな感じ。

・そんなにみんな社交的ではないイメージ(冬だったからかも?)
・孤独が問題視されている
・貧困格差も結構感じる

なんでデンマークは幸せな国なんだろう。
私は制度とか仕組みがしっかりしていたら、絶対に幸せになれるとでも思っていたのか。もしかしたら、目に見える物とか仕組みに、幸せの基準を置きすぎていたのかもしれない。

でも最近、デンマーク人の幸せの秘訣は、心の余裕と、メンタルをコントロールするのが上手だからなんじゃないかと思った出来事があった。

自分に矢印を向けるhyggeの時間

コペンハーゲンにあるコミュニティーキッチンのアブサロンに行った時、隣にいたデンマーク人のリサとおしゃべりした。すると話題はhyggeの話に。

孤独を解決するためにできたコミュニティキッチンのアブサロン。知らない人達が集まって同じ場所で同じ物を食べる食堂。


hyggeはデンマークの文化。
私の中では、ろうそくと一緒にのんびりした時間を過ごすものだと思ってた。
でも、hyggeの時間はもっと重要で深いものだった。
リサに、みんなにとってのhyggeは何?って聞かれた

・自転車に乗る時間
・同じ場所にみんなでいるけど自分の好きなことをしている時間
・みんなで深い話をする時間

などなど。決してのんびりするだけの時間ではないみたい。
でも共通しているのは、hyggeの時間はbeingを大事にしているということだってリサが教えてくれた。

最近の人達は忙しすぎる。
何かをすることに価値を置きすぎている。

つまりbeingよりdoingが中心の生活。日本は消費社会だし、特にdoingが幸せの基準になっている人が多いと思う。

beingは自分自身に矢印を向ける時間。何かをしている自分ではなくて、そこに居るだけでいい。自分の内側にフォーカスする時間があるから、自分にとっての幸せを作っていけるらしい。何が自分にとって大切で、自分は何を求めているかを知る時間。

今まで私はそういうことを意識して生きてこなかった。何かに追われて忙しいスケジュールに、やりがいというか楽しさを感じていたかも。でもそれと同時に体も心も疲れてた。
生活の隙間時間にhyggeのような時間を作る概念がなかったし、それが自分の幸せを作る要素だということも知らなかった。

hygge深すぎ…

友達と海辺でのんびり過ごした日。
最近のhyggeな時間


社会問題、環境問題に積極的に取り組める理由

デンマークで気候変動に興味があって行動している人が多いのはなんでだろうって話に。そしたら、

beingを大切にしていれば、自分にとって何が大事で何を守っていかないといけないかわかってくるからだよ。

って答えてくれた。
確かに、日本の消費社会・競争社会で環境問題が自分達にとってどれほど大切で今行動を起こさないといけないのかに気づくって相当難しい。毎日が慌ただしくて、他のところに目を向ける暇がなかったり。消費することに幸せを感じちゃってたり…。

でも日本の社会の仕組みは戦後から出来上がってしまっているから、変えていくのは本当に難しいよねってリサに言われた。

もちろん、国による政策とか、生活のベースが整っていることはすごい大事だとは思う。デンマークに来てギャップを感じたとはいえ、デジタル先進国なだけあって仕組みも徹底していたり、手続き関連も簡単だし、必要な情報もちゃんと入ってきたり、子育て支援もしっかりしてる。
でもそれだけでは幸せは作れないよなぁって。リサの話を聞いて、一人一人が自分にとっての居心地のよさに気づいて、それを作っていこうとするから幸せって感じるし、それだけじゃなくて将来の幸せを考えていろんな問題に目を向けられるのかもしれない。

デンマークでみかける貧困の話

ちょっとだけ、デンマークで見かける貧困の話。

デンマークは缶・ペットボトルをみんながリサイクルするように、買った時にデポジット代が含まれている。これをスーパーの機械に持っていくとデポジット代が返ってくる=お金がもらえるという仕組み。
なので、職がない人とかホームレスの人が、公園でペットボトルをもらえないか聞いてまわったり、ゴミ箱に手を入れて回収する姿を見るのは日常。

ちなみに写真のゴミ箱にくっついてる棚は缶•ペットボトル専用の棚。
若い人達が缶・ペットボトルをゴミ箱に捨てる時に、あえて入れずに横に置いたりし始めたことがきっかけで、専用の棚が作られるようになった。こういう柔軟なところはすごいなって思う。

私の周りの人が環境問題に対してしていること

・食洗機を使うことで水の使用量を抑える
 (電力会社によると夜は電気が安いらしく、夜しか使ってない)

・電気をあまりつけない

・分別を徹底

・エコフレンドリーな食品を購入
 (ひと目で基準がわかるマークがある)

・お肉を極力食べない

・暖房をあまり使わない
 断熱がしっかりしていて暖かいニットがあれば冬を乗り越えられるらしい

・ヒーターを使うとしても温度は18度まで
 コロナの時にヒーターの温度を20度までに抑える政策があったけど、政策が終わってもヒーターの温度を20度以上にする人は減ったらしい


ちょっと話がそれたけど、今回は幸せについてでした!デンマーク来て、自分と向き合う時間が増えて、悟り開きそうだよ最近。
まぁ何が幸せかなんて人それぞれだよね。でも幸せな国で知られるデンマークで現地の人の幸せについて聞けておもしろかった。

アブサロンでの素敵な出会いに感謝🌱

Hej hej !!
なお

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