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事例4の経営指標分析は、与件文との関連を意識することがポイントです

本日は、事例4で最も重要な、経営指標分析で点数を重ねるポイントについてのご紹介です。

経営指標分析について

経営指標分析は、主要な財務諸表の2つ(貸借対照表、損益計算書)の金額をもとに計算される以下の指標を分析し、事例企業の状況や同業他社比較を行う際に使われるものです。

効率性:企業がどれだけ効率よく資産(または負債)を用いて収益を稼いだかを示す指標。
収益性:売上高に対する利益または原価を示す指標。
安全性:現状の企業の財務状態を示す指標。
*成長性については、あまり扱われないので、ここでは除外します。

2次試験において、経営指標分析は設問1で扱われる、受験生にとってもっともとっつきやすい問題になります。
大抵の場合、指標を3つあげるといった問われ方が多いので、多面的回答を意識する上でも、効率性・収益性・安全性の1つずつを記入できるように意識することが大切です。

なぜ経営指標分析がポイントなのか

経営指標分析は、事例4の最初に着手する第1問に配置され、最も解きやすいと思われがちですが、実は一番大失敗をしやすい問題でもあります。

といいますのも、この経営指標分析の解答方法について明示されていないことで、受験者の多くが数値だけを見て解答を作成している場合があります。。。が、これは出題者の意図から外れた解答を行ってしまう危険性があります。

2次試験において、経営指標分析の解答作成のポイントは、「解答文章に必ず、与件文にある事例企業の様子を入れ込んで作成する」ことです。

なぜこのポイントが得点を稼ぐことに意味があるかというと、経営指標はあくまでその企業がこれまでに行ってきた事業に対する結果(=果)を示すものであり、これまでに起こった事業(=因)を整理したものが与件文であるため、この因果のロジックを明確に示すことが、診断士として試されている能力の1つとして見られるからです。

例として、与件文にある文章と指標の組み合わせについてご紹介します。

「ある商品が人気となり、好調な利益を出している」・・・売上高総利益率「新商品開発のため、短期借入を増やした」・・・流動比率
「駅前の店舗が多く、効率的な運営を行えていない」・・・有形固定資産回転率

また、経営指標分析の設問は大抵、40点などの大部分を占めていることがほとんどです。
ですので、試験の当日対策としても、計算に手間がかかる2問目や3問目に時間をかけるよりも、1問目となる経営指標分析を確実におさえることが、合格の必須テクニックとなっております。

まとめ

事例4における経営指標分析について、ポイントをまとめます。

1)経営指標分析の解答は、必ず与件文を意識して作成すること。
2)効率性・収益性・安全性の3種類の指標をそれぞれ書くことで多面的回答を意識する。
3)点数が多く振られているので、2問目・3問目以上に時間をかけて丁寧に回答すること。

事例4は練習すればするほど点数が伸びる(=正解がわかる)事例ですので、時間をしっかりかけてミスしないような試験対策を行ってください。

ではでは。

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