推しに会う方法

私には今推しがいる
ありがちだが、韓国のアイドルだ。

とは言え事務所もなく、最近の言葉で言うと

野良アイドル

である。

とあるサバイバル番組で出会い、
見初め、
追っている。

いや、正確に言えば事務所もないので追うレベルの話しではない。
当然今後の新鮮な活動の期待はない。

が、彼らは頑張って細々ながらも色んな供給をしてくれる。

そんな彼らが音楽を続けられるように
何らかのバックアップが出来ないかと考えては
投げ銭をし、
考えては
投げ銭をする日々を過ごしていた。

そんな彼らがバスキンをするという。
以前から予告はあったものの結構な日が経っており

消滅したか、、

と思っていた矢先のお知らせに心弾んだ。

シフトで働く人間にとってまずは休みなのかどうかの確認が先決。
カバンの中からシフト表（アナログ）を取り出し確認する。
　

「休みだ、、」

安堵の声を漏らし、
床にこうべを垂れ、喜びの舞（なんそれ）をした後
エアーの確認の為エクスペディアを開く

「たっけぇ、、」

「ただの平日なのにたっけぇ、、」

いや、それでもこのご時世からすると全然安い。
しかしコロナ前よりおよそ倍になっている。

なんの！こちとら長く社会人やってねぇぜ！
そのくらい払えるさ！
と思った瞬間、あの事が脳裏をよぎる。

「高い所、、怖い、、」

はい。

医者に、やめとけ、と言われる程の高所恐怖症。

幼少期からブランコに乗れず

大人になって乗せられた遊園地の子供用ジェットコースターで気絶し、

手違いでUSJのスパイダーマンに乗り
しばらく過呼吸が治らず
（その節はご迷惑をおかけしました）

搬送されかけた前科があるのに一人で飛行機へ？

だめだ

というか無理だ

しかも日帰りとかもう意味わからん

　

1日に二回。。。

泣いた。

こんなに泣くのは小学生ぶりだろうか。

もうめちゃくちゃに泣いた。

そして渡韓を諦めた。

そんなの初めからわかっているだろう！
と思うでしょう。

それはそう。

それはそうで、バスキンでなくてもこの日が来ることなんて当たり前に予想していた。
その為に結構下調べもしていた。（ヌコ様もいるから）
準備は万端で
あとは心の問題だった
いざとなれば心の中のギャルが出てきて
　

「飛行機？はぁ？乗れるけどなにか？」

となるか

「推しに会えるなら泳いででも行くわ！」

と脳内お花畑になると思っていた。

本気で思っていた。

だが所詮、MBTIのIである人間に
心の中のギャルなどおらず
めちゃくちゃ探したけど脳内にお花畑も見つからなかった。
心が行くなと言っている。
もし飛行機に乗れたとして到着時に心肺停止の可能性があるぞ、と言っている。

諦めた。

正確に言うと諦めざるを得なかった。
ギャルさえ出てきてくれれば。
いや、お花畑があれば。

そんな中、まだ何とか行く方法はないかと
無駄な足掻きをしている。

誰か
推しに会う方法を教えてください。

おわり