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Oリングの謎

 オリンピック期間中なので、「この人はメダルを取れるか?何色か?」というのをOリングで見る、という練習を始めた。例えば「平野選手金メダル」→切れない、みたいな感じである。しかし、ふと気になったのが、未来というのはいかようにも変わる、ということだ。もしこの時点で「フィギュア女子のメダルは?」と訊いたとしても、その人が氷の穴につまずかない保証がどこにある?ということだ。もしそこまで織り込み済みなのだとしたら、私たちが今努力をする意味って何?という感じになってしまう。

 というわけで、師匠に訊いてみたら、明快なお返事がきた。曰く、「その時々の波動を読むことは可能」だそうだ。例えば、テニスの試合を見ていて「この選手、波動高いから勝つ」、「あ、ちょっと波動落ちてきた」というふうに見ることはできるらしい。よく考えたら、野球でも流れというものはあり、「今流れは智弁学園」というようなことは素人でもわかる。あれの高級バージョンか、と理解した。

 私は「平野選手金メダル」で切れなくて喜んでいたのだが、女子500mスピードスケートで見たところ「小平銀、高木銅」と出た。それが外れて、修行が足りない、と思っていたのだが、そもそもそういう聞き方をするのがズレていた、ということなのだろう。500mのあと、清水宏保が「当日のリンクで、小平と高木、二人の調子の波が変わっていた」と書いていたが、選手の波動というのは一瞬一瞬で変わる。そこを捉えるのは、修行中の私には到底無理である。

 そんなわけで日々地道に心を澄ませて過ごそうと思っている。


 

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