賀名生梅林を訪ねる

　私の奈良ライフは、福寿草に始まり、梅林、吉野山の桜、葛城山のツツジ、みたらい渓谷、柿を買いつつ吉野山の紅葉、というサイクルである。賀名生梅林が今週見ごろ、ということで、お天気もよかったので、いきなりお花見を決行した。

　確かに時期としてはベストで、梅はほぼ満開、ウグイスの声も聞けて大満足だった。ゆっくりぐるっと歩くと1時間くらいかかるが、それも気持ちのいい時間である。梅林の入り口にあるお店には、おばあちゃんが相変わらず元気に座っているし、『萌の朱雀』で主人公みちるが待っていたバス停も変わりなくある。世間は「何が本当なのかわからない」混沌とした状況だし、コロナも相変わらずだけれど、変わらず平和な場所がある、というのは嬉しいことである。