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Oリングの練習を始めた

 Oリングとは何ぞや、ということから説明しよう。妹の友人のお父様が霊能師で、波動を見たり相性を見たりできる、ということは前にも書いた。その師匠に、「あながち霊能力がないわけでもない」と言われた私は、能力を伸ばすべく、修行することにした。

 言っておくが、私の場合、霊能力と言えるほどのものではない。何かが見えるわけでもないし、何かを感じるわけでもない。ただ、人の性質は割とわかる、自分が合う場所かどうかはわかる、という程度である。ただ、先日、人の適職を当てたところ、師匠が初めて私の「霊能力」をのぞいてみて、まんざらないわけでもなかった、という程度のものである。ただ、まだ全く開眼はしていない。そこで、「波動が読めるように開眼したいんです」と言ったら、「まずはOリング、次に自分の背後にいるもの(いわゆる守護霊とか指導霊とかいうものだと思われる)とつながることができて、その次が波動」とのことだったのである。

 このOリングには、見る相手に親指と人差し指で輪っかを作らせ、見る方がそれを切ってみる、という方法もあるようだが、師匠は左右の手で輪っかを作って組み、切れるかどうか確かめる、という仕方である。これだとソロ活動なので、便利でよい。全く何もわからないまま、自分のことを「視て」みようと思って「Oリング」で試したら、切れない。「女優」は切れる。「ホステス」も切れる。次に、「国語」で試すと、切れない。「数学」は切れる。結構行けるやん!と思った。

 ただ、これでいいのかどうか全くわからなかったので、師匠に聞いてみた。すると、「私は女性です」「私は男性です」で試してみろ、と言われた。実は私には、自分が女であるという意識があまりない(男だとも思わないが)。生物学的には女、という程度である。これは切れるんじゃないか?と不安だったが、「女」では切れず、「男」では切れた。師匠に言ったら、ド派手な「キター!」のスタンプとともに「それが基本です」という返事がきた。

 なんだか自分で合っているのかどうか、全くわからない。そこで「中島みゆき」で試すと、切れない。「尾野真千子」、切れない。「ユーミン」、切れる。とまあこういう結果であった。しかし、自分のことは自分で知っているので、無意識に力が入っているかもしれない。そこで、師匠と「唐辛子」を試してみた。お酒が飲めないこと、甘いものが好きなことは知っているが、唐辛子は未知の領域だったからである。結果は「切れる」だったので、LINEで聞いてみた。

 返事は、「嫌いではありません。好きな方です」とのことだった。ちなみにその後、師匠も私と唐辛子を見てくれたところ、「切れる」だったそうだ。確かに私は唐辛子が別に好きでも嫌いでもない。ただ、お蕎麦には普通にかける。あの程度の「好き」では切れるのだ、ということがわかった。

 Oリングのコツは、とにかく「無」になること、だそうで、結構頭であれこれ考えてしまう私には難しいのだが、「師匠が能力ないことはないって言った!」というのを信じて修行を積む。


 


 

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