見出し画像

「憧れるのをやめましょう」

 タイトルは、昨日のアメリカとの試合を前に、大谷選手が円陣でチームメートに呼びかけた言葉です。理由は「憧れたら超えられないんで。僕たちは今日、勝つためだけに来てる」。
 しびれるカッコよさですが、それこそこの言葉に「憧れる」のではなく、冷静に受け止めてみたいと思います。

 先日、「心のメカニズム」として「上を作る人は下を作る」「下を作る人は上を作る」ということを紹介しました。大谷選手の言う「憧れるのをやめましょう」はここにつながっています。「憧れる」のは「上を作ること」です。それを捨てて、敬意は持ちつつも「生命体としては平等」(フランスの個人のとらえ方)と受け止めることで、勝手に作り上げた見えない壁を破ることができるのではないでしょうか。
 「日本人は〜」と大きくくくることはあまりよろしくないのですが、昔から「お上の言うことは聞く」という風潮があるこの国で「憧れる」のをやめたとしたら、必要以上に人を崇め、ときにはへつらい、その裏返しで必要以上に人を蔑む、という呪縛からも逃れられるような気がします。相手と自分を分けながら、相手に敬意を持ちつつ、自分の目標は自分で実現させる→人のことがどんどん気にならなくなる→SNSに溢れる誹謗中傷も減っていく、という好循環が起こるかもしれません。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?