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豆腐屋のひとり言 絶景かな

南禅寺三門、日本三大門のひとつとされる。あとのふたつはどこだろう?
確かに壮大な門構え、石川五右衛門が門の上で「絶景かな!」と言ったとか言わなかったとか。

臨済宗大本山である南禅寺、服部ともご縁の深いお寺さんです。
門前には湯豆腐を食べさせる店が並び、西の天龍寺と共に湯豆腐が名物となっています。

京都の湯豆腐は土鍋に昆布と豆腐しか入ってません。他の具材は一切無し。
シンプルに木綿豆腐を昆布だしで温め、タレで食べます。
この料理とも言えないほどにシンプルな料理が成り立つのも京都ならでは。美味しい豆腐と良質な北海道産昆布が出会ったからできたもの。


京都には「であいもん」という言葉があります。相性の良い素材が出会ってできる料理。ニシンと茄子や棒ダラとエビ芋など、素材同志がお互いの味を深める不思議なマリアージュ。
豆腐と昆布もそんな「であいもん」なのかもしれません。

色づく紅葉の下で湯豆腐で一杯、お鍋に紅葉がハラリと舞えばまさに
「絶景かな?」秋の訪れを待つ豆腐屋のひとり言。

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