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【読書感想文】死ぬ瞬間の5つの後悔

私は人の目を気にするたちで、自分がどうしたいか、どう生きたいか、なんて考えたことがありませんでした。
自分がいつか死ぬときを想像してみても、
「例えばバナナに滑って頭を打って死んだら笑い者にされるだろうな」
「電車に轢かれて死んだら多くの人に迷惑をかけるな」
など、死んだ後の周囲の反応が気になってしまうぐらいの重症具合です。

この本は「人の目は気にせず自分が後悔しない生き方をしろ」と喝を入れてくれる本だと思いました。

そんなハッとさせられる一冊「死ぬ瞬間の5つの後悔」(ブロニー・ウェア著)の読書感想文です。


概要

この本は作者が緩和ケアのお仕事を通して、これまで看取った数多くの患者が口にしてきた人生における後悔をまとめた本です。

ブログが反響を呼び、出版化に至った本書ですが、小説のように叙情的な文章表現、かつ私達の誰もがいずれは経験するリアルな題材を扱っているため、読み応えがある本でした。

緩和ケアとは?

WHOによると緩和ケアの定義は以下の定義とのことです。

緩和ケアは、身体的、心理的、社会的、または霊的な側面を含めて、生命を脅かす疾患がもたらす困難を抱える患者とその家族の生活の質を改善します。そして介護者のQOLも改善します

公益社団法人 日本WHO協会HPより

調べてみると日本では施設で死を迎えることが多いですが、海外では施設の利用料が高額であったり、在宅での緩和ケア体制が整っているなどの理由から自宅で死を迎えることが比較的多いそうです。

本書も患者さんの自宅での様子が比較的多く描かれています。(もちろん施設での出来事がつづられた章もありますが)
個人的な想像では他人が出入りする施設よりも自宅のほうが、
後悔などネガティブなことを含めて本音を漏らしやすいのかなと感じました。

死ぬ瞬間の5つの後悔

本書は以下の5つの後悔について、それぞれ章立てがされています。

  1. 自分に正直な人生を生きればよかった

  2. 働きすぎなければよかった

  3. 思い切って自分の気持ちを伝えればよかった

  4. 友人と連絡を取り続ければよかった

  5. 幸せをあきらめなければよかった

自己啓発本でよく目にするようなものもありますが、
なんといってもこちらは死ぬ瞬間の人々から発せられたリアルな言葉+それぞれの人生が背景にあるので、自己啓発本と比べて段違いに私の心に刺さりました。

感想

特に心に響いた後悔

特に「自分に正直な人生を生きればよかった」という後悔に関しては今後の私の人生設計の上で、
とても大事な考え方だと思いました。
(筆者によると実際、この後悔が一番多かったとのこと。)

今までは何をするにも人からの期待値を気にして生きてきました。
大学や仕事を選んだのも世間体を気にしたり、
周りからの期待に応えるため。
勉強に関してはそれがモチベーションの1つになって自主的に勉強する癖がついたのはよかったのですが、仕事では自分に向いていないことをやろうとしすぎて心が疲れてしまっていました。

でもやはり私の人生は私だけのもの、自分がやりたいことをやって、やりたくないことをやらない、それでいいんだと背中を押してくれたような気がします。

心の変化

やりたいことをやり、やりたくないことをやらない。

それを実行することは実際勇気がいることだと思います。
世間からは「甘えだ」「大人なんだからしっかりしなさい」と言われるかもしれません。

ただ、私の人生をよりよいものにさせられるのは私だけなので、いつ死んでも悔いのないように自分の気持ちに正直に生きていきたいです。

この本をきっかけに私は転職しようと思い立ち、
現在計画を立てています。

今の会社が嫌なわけではないのですが、
そもそも正社員として一つの会社に所属して、ずっとその会社に貢献できるように動かなければいけない、
という働き方が苦痛に感じる原因だったんだと気づきました。

なるべく自分自身の心が楽になる、楽しく思える働き方を見つけていきたいと思います。

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