ポケカ定量評価第2号 三神ザシアンのスタートポケモン

はじめに

 三神ザシアンを使用する際、初手にスタートするポケモンの良し悪しは試合運びに大きな影響を与えます。多くの人が、デデンネGXスタートに頭を抱えた経験があると思います。
 デデンネスタートを避ける方法は2つしかありません。1つ目はデデンネ以外のたねポケモンの増量、2つ目はデデンネの減量です。どちらもデデンネスタートの確率を下げる効果があることは明らかです。しかしながら、たねポケモンの枚数を増減させたときの、スタートするポケモンの確率の変動を計算したことがある人はそんなに多くないと思います。
 そこで今回の記事では、三神ザシアンを例に、スタートするポケモンの確率を定量的に評価してみようと思います。

検討

 スタートしたくないポケモンはデデンネGXに限りません。三神ザシアンの一般的なレシピにおいて、初手でスタートしたくないポケモンにはデデンネGX、クロバットV、ワタシラガVが挙げられます。デデンネGX2枚のレシピを多く見かけますし、クチートGXでのスタートもしたくないって人もいると思います。ですから、それらを「スタートしたくないポケモン」と称して、枚数を3枚~5枚でパラメータを振ってみました。

 上記以外のたねポケモンを「スタートを許容できるポケモン」と定義します。つまり、三神とザシアン、ザマゼンタ、フーパ等を指します。

 デッキ内のスタートを許容できるポケモンの枚数を変化させたときの、スタートしたくないポケモンでスタートする確率を次の図に示しました。この確率計算の分母は、初手7枚に少なくとも1枚のたねポケモンがある組み合わせ、としているので、マリガンは考慮していません。

画像1

 スタートしたくないポケモンをデデンネ2 クロバット1 ワタシラガ1で4枚とし、スタートを許容できるポケモンを三神2 ザシアン3 ザマゼンタ1 クチート1 レヒレ1 フーパ1で9枚とすれば、16%、およそ6回に1回はスタートしたくないポケモンでスタートする計算です。クチートを許容できないとすれば22%で、4~5回に1回、シティリーグ予選に1回は起こる計算になります。

 注目すべき点は、スタートを許容できるポケモンの枚数を減らしたときの、スタートしたくないポケモンでスタートする確率の上げ幅です。レヒレ1枚を抜くだけで(他の枚数によりますが)3~4ポイント程度上昇します。これは何回か対戦をすれば感覚的にも違いがわかるレベルかもしれません。レヒレやフーパが要らないと思っても、安易にトレーナーズに差し替えてしまうのは得策ではない可能性があります。

おわりに

 アイデア勝負の側面が強いエクストラレギュレーションと異なり、スタンダードレギュレーションはデッキ構築やプレイングの練度が求められるように感じています。今回の検討のように、デッキ構築の細部にわたる定量的な評価が、勝率に有意に効いてくると思ったので記事にしてみました。

 この評価も参考にシティリーグのデッキ構築をしていたのですが、中止にになってしまいました。CL愛知はできるといいのですが、現状絶望的ですかね・・・

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