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デザイナーの面接について Vol.2<アレオレ?>

デザイナーよもやま話 第2回目は「デザイナーの面接についてvol.2」です。デザイナーになりたい人、転職したい人にオススメの記事です。いくつかのポイントに分けて書きます。
私は前職の某外資系広告代理店でも、現職でもクリエイティブの面談の時は、同席する事も多いので、その知見からお話しします。今回は作品集の「あれオレ問題」についてお答えします。

<その2>面接で見た作品、本当にあなたの仕事ですか?
いわゆる「あれオレ詐欺」と言われているやつですね。自分の仕事でない作品が入っていたり、プロジェクトに甘噛みして受賞した賞をさも全て自分がやったように話す人、本当に多いです。結構、仕事できた元同僚でも、他社の友人から「ウチ(他社)に面接きた時、違う人がやった作品載せてたよ、、」と聞くと悲しい気持ちになります。

デザイン業界は他の業界の人が思っている以上に狭いので、こういう噂がされてると結構、その後のキャリア形成で困ることになりますが、それでもこの問題は昔から起きてきます。なぜ頻繁に起きるのか?

ズバリ、「転職時に給料とタイトルが決まってしまうから」です。ここの問題は別の回でも取りあげたいですが産業構造としても、昔から問題点と思っていました。デザイナーにかかわらず、クリエイティブの職種の人って転職時に給料とタイトルが大きく変わるケースが多いんですよね。極端に言えば手取りで10万円以上変わったり、指示をうける立場から出す立場に一夜にして変わったりします。あと、転職後に人気ブランドやクライアントの担当になれるかも、、、という淡い期待があるのでみんなワンチャン狙ってハッタリかましてくるわけです。ハイ つまり盛りに盛ってこられます。笑

専門職以外の人事が気が付きにくい点として、プロジェクトの座組みではそのタイトルであっても、実際誰が稼働していたかがと違う場合は多々あることです。CDがポンコツで実質ADやDが仕事の中核を握っていたり、代理店のADがプロダクションに丸投げして、雑誌掲載のクレジットは代理店の人間が多数という事もありますし、クレジットだけを信用するのはあまりに危険です。(仕事を任せることは悪く無いですが、丸投げする人はクオリティーを管理が出来ていないケースが多いので、、)

もちろん嘘は論外。
断言しますが、属人的な能力が問われる職種でもあるので、その場は良くても数ヶ月も働く間に、必ず嘘やハッタリはバレてきます。当たり前ですが、本当にその仕事の本当の担当者は存在するわけですから確認すればもう一発でバレます。笑
ましてや要職に実力不足の人材がつくと思いっきり企業活動に支障が出るので業績にでてきます。一番悲惨なのは能力が足りない人の部下になる人ですね。日々のストレスが半端なくなると思います。仮に一人、不適格な人材を上級職で雇う事で部下の3人のやる気なくしたら、企業としては4人分の人材を無駄にします。そういうリスクもあるので雇用側にしてみても安易に「賞」や「学歴」「経歴」で見るわけでなく「実力」を測っていかないといけないと思います。

そしてそういう状況になる事も、「自分には知った事じゃ無い」「別にタイトルや給料が上がればいい」「嘘がバレて居心地が悪くなった頃には違う会社へ」という人もかなり多い業界です。闇が深い、、、、

「あれおれ詐欺」について、誤解が無いように言いますと、個人的には、自分が携わったと胸をはって言えるなら甘噛みでも作品集に入れてもいいと思ってます。「どの立場でどこまで関わったか」を正直に伝える事が大事です。若手であれば超がつく天才以外はみんな下積みからですし、役割も限られていて当たり前です。その下積みをちゃんとつめてるかはとても大事です。当たり前ですが、下積みが出来ているからこそ、他人とスムーズに仕事が出来ますし、部下が出来た時にコツを伝える事が出来ます。

今回伝えたかった事は、嘘をついて転職を繰り返すより、現在の実力を正しく評価してもらった会社で実力をじっくり付ける方が、よりしっかりとした実力がつけれるという事です。転職後に半年から一年は、その会社、チーム、担当クライアントに慣れることに費やされます。転職に費やす時間は、転職後も含めると実は多い事を知っておいても良いかもしれません。

ちなみに、雑誌掲載やアワードエントリーでクレジットを書くときは、私は可能なかぎり関わった人を必ず全員いれることにしています。
今後一緒に仕事をする仲間としてモチベーションが共有できるかがシンプルに大切だからです。利己的な人がチームからでないような組織づくりも大事だと思います。

Nantoka

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