神社
元日に今住んでるところの鎮守様に参拝したのに続いて昨日は俺の産土神社にあたる鎧神社および妹が住んでるとこの最寄の鬼王神社と更に昔住んでたとこの最寄の成子天神に参拝してきた。十二社の熊野神社は参拝列が長かったので体調を考え後日参拝することにした。熊野神社は数年前参拝したときは漫画化のつのだじろう氏をおみかけした。旧スタジオゼロ跡地も近いし地元らしいから当然といえば当然だ。今はトキワ荘のあった場所からそう遠くない場所に俺は住んでいる。
俺は20代の頃からもう随分長く神棚を祀っているがそれには理由がある。敬虔な性格だからではない。恐い目にあったからだ。
8ミリフィルムで自主映画めいたものを作るのが好きだった俺たちはとある死者がでた事故現場で撮影をした。いいだしっぺは友人のほうだが俺もついその提案にのってしまった。当時上映会等ではちょっとタチの悪いことをしたほうがウケがいい側面があったのもその判断を後押しした。今SNSでウケ狙いでしょうもないことする連中を全く笑えない。
撮影自体は問題なく終了したが、その後しばらくたって俺に異常が起きた。全身が重力が倍増したというか周りの空気が粘るように重いのだ。動いたり歩いたりするのに著しい違和感があるのだ。症状は数日たってもおさまることはなかった。当時からオカルトが好きだった俺はもしやとは思ったが、まずは病気を疑うべきだと思った。この症状だと脳関連だろうか?肝臓あたりがいかれたのだろうかと。いずれにせよ近々病院に行くべきだと思った。
そんな矢先新宿で件の友人と待ち合わせしていた俺はチャリに乗って家をでて最初の曲がり角を曲がったところで坂をくだってきた車にハネられた。その瞬間はスローモーションで近づいてくる車の映像でしか俺は記憶していない。気がつくと「ああ気がついた。今から頭を縫いますからね」という声がしてボーッしてる間に医療用のホッチキスでバチンバチンと頭を数針縫われた。結局肩と足も骨折しており足はすでにギプスで固定されていた。
大学の卒業がせまっていたため勉強もしなければならず困ったが俺をはねたやっちゃんが保険にはいっていたため個室に入院できたのでその点少しはマシだった。不思議なのはあの体の重い違和感はすっかり消えていた。しかも俺は何箇所も骨折したが痛みというもの怪我直後はもちろん治療期間を通じてほとんど感じなかった。今になって縫った頭や折った場所が天気によってシクシクすることはあるが。
入院後の検査で体の異常を引き起こす重大な疾患はなかった。ではあの重い違和感はなんだったのかと考えるとき、不謹慎な行為による祟りと命が助かり痛みもまるで感じずにすんだことによる何者かのご加護を素朴に発想してしまった。そこから更なるご加護とお礼を願う気持ちになり本屋で調べると関東の偉い神様は箱根神社だという記載をみつけ松葉杖をついて難儀ながらも石段をなんとか昇りお祓いを受けてきた。そこでもらってきたお札をホムセンで買った神棚に祀るようになったのが最初だ。
神社などにはそれまで初詣に行事のひとつとして行くぐらいのもので大した興味はなかったが初めて訪れた箱根神社の鬱蒼とした雰囲気には感じるところがあった。松葉杖でゆっくり森の中を進まざるを得なかったこともあるかもしれない。なにより神社に昇殿し、お祓いを受けてる間ずっと額に涼しい何かを感じた。風ではない。
それに神?の存在を感じた俺はいろんな神社に参拝するようになったが額に涼しい冷気でも不快じゃないものを感じたのはもう一箇所大宮の氷川神社だけだ。神社は相性もあるというし、なにせ0感のこっちの感じる力の問題もあるからなんともいえんが、俺の実感として箱根神社と氷川神社には神様がいらっしゃるような気がしてる。
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