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4/22「猫と対等に付き合う」22日の「にゃんポイントアドバイス」

対等な関係とは?

お互いに優劣や上下の関係がなく、尊重し合うのが「対等な関係」。
ワタシの場合、会社を畳んで「ただの南里秀子」になってからは、以前より対等な関係を築きやすくなったように思います。その要因は主に「競争する必要がなくなったから」ではないか、と。
ちなみに、APC朝日パーソナリティセンターの「対等な関係を築くには」によると、相手と対等に付き合えないタイプというのが以下3つ。
1.相手の顔色を窺って言いたいことを言えない
2.競争心が強く他人と比較して優越感を感じたい
3.過剰に相手の世話をしたり面倒をみようとする

ザックリまとめると、いずれも「自己肯定感が低い」ことが原因。
なので、対等な関係を築けるようにするには「自己肯定感を高める」ことが重要。「自己肯定感」と「承認欲求」という言葉はよく耳にするようになりましたよね。
さてそこで、対等な関係を築くためのプロセスとしては、まず自分の承認欲求を自覚し、相手の承認欲求を尊重するというふうに進む。ふむふむ。
まず自分を許す。この過程で、相手の氣持ちが理解できるようになる(はず)。そしたら、次に相手の言動を「なるほど、そういうこともあるよね」「あなたはそういう考え方なんだね、ふーん」といった具合に捉える、と。
これを、猫に対してもやる。
ワタシとしては、そういうことを提案したいわけです。
愛猫家の大半は、特に上記3番の「過剰に世話をしたり、面倒をみようとする」をやりがちです。みなさん、無意識、無自覚にやっておられます。困ったことに、それを「良し」とする現代世間の常識もあります。

猫のケンカに介入してませんか


「猫を飼う」という言葉

1992年にキャットシッターという仕事を始めて、大勢のクライアントさんとお付き合いし、猫セミナーを開講してからは、全国各地で熱烈な愛猫家さんに出会いました。そして不思議なことに氣づきます。
熱心に猫に関する情報を集め、瞳をキラキラさせて、
「ワタシ、猫が大好きです」
「すっかり猫の下僕です」
と言うヒトたちの大半が「猫を飼ってる」と発言することに。
「飼ってる」
鳥肌が立つほどの違和感、今もそうです。
飼ってる? とは、なんと上から目線な言葉でしょう。
もちろん発言者に深い意味も悪意もないのは、理解していますが、正直ワタシはこの言葉を聞くのがイヤです。
同様に「エサ」という言葉にも、申し訳ないが、そう発言した人の人格を疑るくらいにいらだちを覚えます。
ある時期など「猫を飼ってる」発言をした人に、
「ホントに『飼って』ますか?」
と意地悪な質問をしました。
言われた方はさぞや戸惑ったことでしょうね。
ですから、その当時は皆さん、ワタシの前で禁句を発しないようにとの緊張感が漂っていました。このこと自体「対等」でないわけですが……。
ようやく今は、こうした発言も受け流せるようになりました。
とはいえ、ワタシの記憶にはくっきり刻まれます。
このヒト、猫さんを尊重できていないかも。
無意識の言葉はその人を表す、そう思います。
「猫を飼う」がNGなら、なんと言えばいいのか?
コレ、完全に地雷を踏んだ質問、ハハハ。
さぁ、あなたはなんと言いますか?
ここは自分で考えないと意味がない。

猫は所有物できない

言葉同様、猫を自分の所有物だと考えるヒトは案外多いです。
そこで、猫をコントロールしようとするこころが生まれます。
「長生きさせたい」
「もっと遊んでもらいたい」
「たくさん食べてほしい」などなど。
コレって、突き詰めたらニンゲン側の希望、欲求です。
いや、こんなこと思っちゃいけない、と言ってるわけじゃないですよ。
ただ、こうした考えの根底にあるものはなにか? と、いったん立ち止まって考えてほしい。
当の猫が長生きしたがっているか?
当の猫はニンゲンを喜ばせるために遊ばなければならないのか?
当の猫は食べたくないときも、ニンゲンが安心するように食べなければならないのか? 

ワタシたち、猫たちの生涯に責任はありますが、だからと言って、猫を所有しているわけではありません。いっしょに暮らしてくれることに感謝こそすれ、ニンゲンの言いなりになることを強要すること不可能です。
先述した「過剰な世話と面倒を見たがる」行為、傍から見ると分かるのですが、こうした行為が猫にとってはプレッシャーになりかねないのです。
猫たちは本来「ヒトの世話にはなるが恩義は感じない」動物です。しかし、いっしょに暮らすニンゲンにある種の仲間意識は持っています。中には、ニンゲンの期待に応えようとする猫もいて、そうしたタイプの猫は、
「頑張って」と言うと、頑張ってくれるのです。ワタシは自分の猫でも、クライアント宅の猫さんたちでも、そうした猫たちの姿を数多く見てきました。
あぁ、猫さんを頑張らせちゃってるなぁ、と。
お互いに切ないことも確かですが、ワタシとしては、あるときから猫さんに余計なプレッシャーを与えないようにと心がけるようになりました。
一喜一憂せず、余計な期待をせず、ありのままを受け入れる。
難しいし、なにもしないことは、なにかをするよりエネルギーが要ります。
でも対等に付き合う、猫さんを尊重するという考えになれば、きっとできます。
そして、やる価値は必ずあります。
特に、猫の看取りに関して、それを強く感じます。
猫をコントロールしようと思わないこと。
できれば、猫と対等に付き合えるようになること。
ワタシの場合、人間同士の関係より、猫さんとの対等な関係の方が築きやすい。なぜなら猫はウソをつきませんからね。

猫との対等な関係性をめざして

「猫と対等に付き合う」のまとめです。
1.自分と向き合い、自己肯定感を高める。
2.他者を尊重するようこころがける。
3.猫への言葉を見直す。
4.猫をコントロールできないことを理解する。
5.猫への過剰な世話や面倒を調整する。

自分を整えることが先決ですね。
コレをワタシができているかというと、「やろうとしている最中です」としか答えられません。
ですが、「死ぬまで猫と暮らしたい」ショローとしては、猫との暮らしを少しでもご機嫌元氣にしていくために、今後も精進したいと思うのです。

ということで、今月の「にゃんポイント」は以上です。
皆様のお役に立てれば嬉しいです。
お読みいただき、ありがとうございました。南里秀子







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