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リセットボタンを押せる喫茶店 #マイパワースポット

土曜のお昼どき、ほぼ毎週訪れる喫茶店がある。その喫茶店は実家の最寄り駅近く、地元民に人気のラーメン屋の真横に、ひっそりと佇んでいた。

かれこれこの地に7年間ほど住んでいたのに、気づいたのはたった半年前。ラーメン屋の大行列に紛れて、独自の文化を築いてきたのだろうか。そこには不思議な空気が流れていて、ひと度足を踏み入れると、自分の中に溜まっていたわだかまりが一旦リセットされるのだった。

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まず気づくのは、芳しい珈琲の香り。4席ほどのカウンターとテーブル席が3、4つほど並ぶ店内は、珈琲の香りを楽しむにはちょうどいい広さなのだろう。席に座り深呼吸すれば、体中に香ばしい空気が流れ込む。この瞬間、平日に溜まったストレスも、今朝の気だるさも、明日への不安もふっとどこかへ飛んでいってしまう。

次に飛び込んでくるのは、休日にふさわしいボサノバ調の音楽。一定のリズムでテンポよく進む音楽は、耳にやさしく響き、心を沈めてくれる。冷静さと希望を取り戻した私の目は、お店の向こう側で眩しく光る世界を、改めて捉え直す。
ここまで一連の流れを終えた直後、絶妙なタイミングで淹れたての珈琲が運ばれくる。渋みの少ない、旨味が凝縮された珈琲。あたたかい珈琲がおなかに到着した頃、ゆるゆると体内の力がほぐれていく。

さて、今週末はどんなことをして、わたしを喜ばせてあげようか。―自分と自分のまわりの人を大切にする気持ちが、じわじわと蘇り、お気に入りのスケジュール帳に手を伸ばす・・・

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今やある程度大きい規模の駅や市街地には、気軽にコーヒーやフレーバーティーを楽しめるチェーン店が増えている。味も本格的だし、何時間も入り浸れる居心地のよさも魅力だ。ただその手軽さ、目にする機会の多さゆえ「日常」の景色に埋もれてしまいやすいのも事実であろう。

だからこそ、"リセットボタンを押せる場所"が求められていて、実は町の小さな喫茶店がその役割を担ってくれているのかもしれない。世界とわたしを一旦切り離し、感覚を取り戻せるところ。そしてそのプロセスを阻害することなく、そっと見守ってくれる居場所。

そんな場所を、ひとりひとつでも、持っていられたらなと思う。

Photo by SnapbyThree MY on Unsplash

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コミュニティを越境し、信頼を基盤とした共生デザインを探究しています。 2019/7〜2020/3:デンマークのフォルケホイスコーレ2校に滞在🇩🇰 ライター/ファシリテーター

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