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さびちゃんという猫のこと
昔、野良猫を保護?した。
「?」なのは、
避妊手術をしたあとは、外猫として放したから。
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その時は、それがいいと思った。
外で自由に生きてきた猫だし、
(先代の)犬も受け入れるのは難しそうだったから。
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ウチでご飯を食べて、
昼間はウチにいる事が多かったし、
嵐の日など、ウチに助けを求めてきたりしていた。
寝床も用意して、冬には湯たんぽを毎晩用意していた。
犬と仲良くなろうとしているようでもあったし、散歩についてきた日もある。
家の中に入ろうともしていた。
だから本当はもう、立派にウチの猫だった。
でも犬を尊重して、外猫のままだった。
そんな風に数年過ごし、
何日か帰って来ず、どういうことか心配していた、ある雨の日…
痩せた動けなくなった身体で、さびちゃんは帰ってきた。
「帰ってきたよ」と、隣の家の駐車場で唸っていた。
病院へ連れて行った。
何か悪いものを食べたのか、持病が悪化したのか、それもよく分からないけれど、とにかく腎臓を悪くしていた。
注射に通ったけど良くならず、入院もさせたけれどもはやどうにもならず、
最期を看取るためにウチにつれて帰った。
冷たい身体で「寒い」と、不機嫌そうに唸っていた。
「行ってくるね」と私は仕事に出掛け、帰ってきたら冷たく動かなくなったさびちゃんが居た。
すぐに火葬場に連絡をした。
その日のうちに、私はひとりで夕暮れ時の火葬場に居た。
骨になったさびちゃんは、正式にウチの子となって我が家に迎えられた。
それが2020年2月12日のこと。
今にして思えば、
食べ物があるせいか他の猫もよく来るようになってしまって、いざこざが増え、さびちゃんはウチではあまり寛げなくなってしまったようだった。
家猫にしてあげたら良かったと、
居なくなってしまってから、心から思った。
という話。
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