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アメリカには車検がないらしい。

アメリカには、車検がないらしい。

日々ポンコツになっていく、44歳ゾロ目の年。
放置していたnoteをひらいた。

書いては消し、消しては書いて、下書きとなった文章達を読み返すと、
文字の向こうに、心に裂傷をおった自分が見える。

生きることは痛いことだ。

我が子を見ていて思う。
ああ、自分は子供の頃から人並みに足らない人間だったのだと。

今日は、スマホを紛失して大騒ぎだった。
頼みの綱の「iPhoneを探す」機能も、いつの間にかGPSが無効になっている。

誰だ!そして、なぜだ!
叫んでも虚しい。

失くしたのは、他でもない私自身で。
おそらく、違う目的で操作した時に、自らトラップをかけたに違いないのだ。
大きなやらかしの後、記憶を辿ると大体そこに私がいる。

ベソをかきながら、車の中を探し、寄ったコンビニを探し、
自宅を探した。

娘の耳鼻科の予約時間が迫る中、私はとうとうスマホを見つけることができなかった。
最近の病院はスマホで予約ができる。
が、予約をしたら、チェックインを携帯電話でしなければならない。
おずおずと受付にスマホ紛失の旨を話すと、こちらでやっておきますね。
と笑顔で言われる。

そんな人、私だけじゃない。

そう思いたい。

耳鼻科受診が終わり、自宅と家を行ったり来たりして探し、数時間。

スマホは散々探したはずの車の中から見つかる。
運転席と助手席のわずかな隙間から下に落ちていた。

自分という存在に、ライトに絶望する。
生まれた時からポンコツの私は、年齢を重ねるほどに壊れていく。

ポンコツでも動く車は、マシだろうか。迷惑だろうか。

世の中を滞りなく進めるためには、ポンコツは不要かもしれない。
そんなことを考えて頭を振る。

しょっちゅう車が燃えたと報道されても、愛され続けている車種がある。
大丈夫。多分。

ポンコツが愛されるとは言わないけれど
ポンコツがあることで、世界は少し優しくなる。
多分。きっと。

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