装丁日和 マンガ編
こんにちは。菜のはな書房です。
「装丁日和」シリーズ第3弾、「マンガ編」開幕します🎉
「マンガ」「漫画」「まんが」「コミックス」、どの表記にするか迷いましたが、ここではぱっと見の読みやすさとカジュアルさを重視して、「マンガ」の表記で書いていきたいと思います。
印刷技術の発達によりさまざまなデザインが工夫され、デザインもマンガの単行本を買う楽しみのひとつとなっている今、「かっこいい」マンガ装丁の魅力をお伝えします。
今回取り上げる作品はこちら。
1)「おやすみプンプン」「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」浅野いにお作品
2)「荒川アンダーザブリッジ」「聖☆おにいさん」中村光作品
3)「メジロバナの咲く」「鉄道少女漫画」中村明日美子作品
4)「×××HOLiC」CLAMP
「おやすみプンプン」浅野いにお 小学館
装丁 : 黒木香+ベイブリッジ・スタジオ
表紙にエンボス加工で「主人公」(鳥のような姿で描かれている)が配されているのがユニークなデザイン。カバーを取ると謎のビジュアルがお目見えする。
最終巻の白いカバー、帯に赤で書かれた「完結」の字、カバー下の表紙イラストはコミックスデザインの伝説(勝手に)。ぜひ全巻読んでからめくってみてください。
「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」浅野いにお 小学館
装丁 : 黒木香・原智奈+ベイブリッジ・スタジオ
題字のUVニス加工や帯(トレペ)が作品世界のポップさを引き立てる。こちらも最終巻の奥付けがカラーなど、遊び心がたくさん詰まっている。
「荒川アンダーザブリッジ」中村光 スクウェア・エニックス
装丁 : 渡辺信生
「聖☆おにいさん」中村光
装丁 : 新上ヒロシ(NARTI:S)
一タイトルの中であえて統一されたデザインではなく巻数ごとに表紙キャラクターのイメージを汲んでデザインされている。かわいい、かっこいい、シック、ポップ…荒川UBという作品のすべてが表現されている。
「聖☆お兄さん」も同様に作品世界を構築する一部となったデザイン。
「メジロバナの咲く」中村明日美子 白泉社
「鉄道少女漫画」中村明日美子 白泉社
装丁 : 平谷美沙子
表紙カバーイラストのラフを本体表紙にあしらった漫画のファンにはうれしいデザイン。
同じ白泉社の「薔薇だって書けるよ」(売野機子)も薔薇の写真とイラストを組み合わせたおしゃれな作品。
「×××HOLiC」CLAMP 講談社
装丁 : CLAMP
小口染めで並べるとカラフルな揃えるのが楽しいコミックス。カバーは金や銀の色を敷いているので、キャラクターのミステリアスさが映える。表紙、カラー見開きのキャラクターの衣装も見る楽しみのひとつ。
作家が直接コミックスデザインもしている珍しい例でもある。同じく漫画家がデザインもこなしているのは「宝石の国」(市川春子/講談社)など。
コミックスデザインもマンガの見どころのひとつなので、お手元のマンガ単行本を「見る」楽しみを増やしてみてください。
「装丁日和」、今回でひとまずの区切りとさせていただきます。「画集編」「絵本編」「ラノベ編」など、構想はありますのでまた内容がまとまったら公開します。お付き合いいただきありがとうございました!
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