佐久から岡谷までの国道142号のルートに高速道路がほしい

佐久から岡谷にかけての国道142号は3桁国道でありながらかつての中山道のルートで本来ならば国道21号と同じくらいの扱いであってもおかしくないのに、沿線人口が少なく交通量がさほど多くないことや、長野県内で完結していることから3桁国道扱いである。しかし、北関東から西日本方面への最短ルートに位置しているためトラックの往来が多い。岡谷から先は塩尻峠を越えて国道19号、国道21号とほぼ中山道のルートが下道最短ルートである。そのため、夜中になると大量のトラックが通過しているらしい(夜中にこの区間を走ったことが無いので直接確かめたことがない)。

この区間をGoogle Mapで検索したりカーナビで検索したりすると、国道142号経由に加えて更埴JCT経由の高速道路ルートや、国道254号三才山トンネル経由のルートもヒットするが、三才山トンネル経由のルートは所要時間がかかりすぎて競争力が無い。高速道路経由との比較は以下の通り。

インターチェンジの外を起点・終点とする場合、国道142号経由で1時間16分58.4km高速経由で1時間27分121km。国道142号経由の場合には新和田トンネルの通行料金のみ(普通車620円、付近のコンビニで回数券を購入すると560円)。高速経由の場合には、休日割引でも普通車2250円。ただし高速を通しで乗る場合にはターミナルチャージ150円x2が不要なので実質的な料金差は1390円だし、どちらでも所要時間は1時間20分程度になるので、所要時間に差はない。しかし高速代や燃料代の高い大型車にはインパクトがあるので、大型車が国道142号ルートを好むのは理解できる。

中央道が渋滞するときの迂回路としても使えるが、中央道で渋滞が無いときに比べて1時間ほど余計にかかる(裏返せば、中央道が1時間以上渋滞する場合には国道142号経由の迂回ルートとして機能する)。佐久南インターから岡谷インターまでの一般道区間も高速道路だったらこの区間の所要時間が80分から40分程度に短縮されるだろうから、そうすれば中央道経由に比べて20分余計にかかるだけになって中央道の渋滞に影響されずに通年で安定して走行できるし、一般道走行が不要になる分走りやすくなる。高速道路ではなく地域高規格道路だったら所要時間60分くらいだろうか。中部横断自動車道の八千穂以南を建設するくらいだったら、こちらの方がはるかに費用対効果が高いのではないか。

新和田トンネルはそのまま流用すれば建設費を安くできる。笠取峠はトンネルで勾配と曲線を緩和し、芦田から望月にかけては中山道旧道の南側をバイパスし、佐久市内では国道142号の北側をバイパスして佐久小諸JCTに直結させれば距離を短縮することもできそうである。岡谷側では岡谷ICと塩尻ICの間にJCTを設置すれば新和田トンネル西側の勾配と曲線を緩和できるし、塩尻峠でのスタック対策にもなる。大型トラックは積雪時に急坂や急勾配でスタックしやすいので、線形を緩和すれば通年で安定した通行を実現できる。東信地方はほとんど積雪が無いが、それでも標高の高い和田峠付近や塩尻峠付近では雪が降る。

ただし、新和田トンネルはやっと建設費の償還が終わって無料になったばかりなので、再び有料化すると反発されるだろう。しかし、国道142号の改良として新直轄方式で高速道路化するか地域高規格道路化するなら無料のままで問題ない。

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