帝京長岡vs履正社

特別な1年の選手権、いろんな方が記事を執筆されていますが青森山田や東福岡などが目立つので激戦区大阪を制した履正社と昨年度4強の帝京長岡の試合に注目して書かせて頂きます。

両チームの特徴
〇帝京長岡
珍しくないことなのかもしれませんが入部はセレクション通過する必要があるそうです。いわゆる少数精鋭のエリート軍団です。
昨年の晴山岬選手らプロ内定3人を擁したインパクトがありましたが帝京長岡高校グラウンドを利用している長岡ジュニアユースというチームと提携があるようで中学年代からの育成にも力を入れているようです。
〇履正社
大阪桐蔭、金光大阪、興國などの激戦区大阪を制した注目せざるを得ないチームでメンバーの出身チームを見ると関西Jのジュニアユースが多かったです。プリンスリーグでセレッソユース、サンガユース京都橘と同じリーグで経験値も豊富です。

キックオフ
履正社はスタメン10人が3年生で集大成といった感じです。
履正社はコンパクトさ
帝京長岡は1年生がスタメンに2人キーパーとサイドバックで期待のルーキーといった感じですここで驚いたのはスタメンも控えも1年生キーパーで『すごい年代だなあ』と驚きました。
両チーム守備が非常にコンパクト
履正社は前からハメに行く意識が強くDFラインを高くキープしています。
得点後は引いてブロックを敷く場面も増えました。
ブロックを敷く際も【ライン間】が非常にタイトでDFとMFの間に選手を入れない守り方をしているので攻め込まれる場面もありますが中央から突破されることは、ほぼなくサイドから裏を取られて中で跳ね返す構図でした。

帝京長岡のコーナーキック
帝京長岡のコーナーキックは左利き、右利きの2人がボールの前に立ちゴールから逃げるボールか、ゴールに向かうボールか分からないようになっています。2005年頃の浦和レッズを思い出します。ポンテと三都主がコーナーキックをどちらが蹴るか分からないようになっていました。守備側(特にニアゾーンのストーン)は微妙にですがポジション修正が必要なので守備側からしたら面倒だと思います。

ロングスロー
近年高校年代で流行?しているロングスローですが現役時代キーパーをしていた私から言わせると、ロングスローはすごく嫌です。キックでのクロスとも違う伸び方をしてオフサイドが無いだけに敵も嫌なポジションを取られます。
リバプールのクロップ監督がロングスロー専任のコーチを採用するほど世界的にも重要視されています。
実力が拮抗した試合ほどセットプレーは重要になります。フリーキック、コーナーキックだけでなくスローインから得点が取れればセットプレーの概念が広がると思います。

後半
帝京長岡の後半は履正社の特徴を利用し始めたように見えます。
サイドにボールが入った際に履正社のプレッシャーが強く来るのでその背後にインナーラップしていく場面が後半序盤に見えました。
帝京長岡の後半の変化は足元から足元のポゼッションではなくどんどん飛び出す動きが増えて履正社の守備陣形を崩していきました。

帝京長岡の同点弾
前半から見られた帝京長岡のサイド攻撃から同点弾が生まれます。
前半は中で跳ね返せていましたが同点弾の場面ではカウンターの場面でもあり中が追いついていませんでした。時間をかけてボールを持ちながら攻めたいチームスタイルですが違った形での得点でした。

帝京長岡の勝ち越し弾
帝京長岡がやりたかったポゼッションでの得点です。
後半の終盤で履正社の足が止まりプレッシャーが少し緩んだところで狙いすましたクロスで勝ち越しました。
ポゼッションが自慢のチームだけに何度もやり直しながらいい形を待ちながら決め切ったのは流石でした。

ラスト5分
両チームやりたいことはハッキリしました。
逃げ切りたい帝京長岡、何としても追いつきたい履正社
ロングボール、ロングスロー等の最短距離でゴールに向かう履正社も迫力がありましたが、個人技の高い選手が多い帝京長岡のようなチームは逃げ切りになるとさすがの技術を見せてきます。
敵の遠くにボールを置き相手を押し込んだら下げる、コーナーへ逃げる流石でした。
それでも両チームの必死さ、熱量がどんどん増していきプロの試合では見れないような雰囲気になっていきました。

無観客試合の楽しみ方
いつもの選手権と言えば応援歌と太鼓の音、チアリーダーですが今年は手拍子のみなので選手、監督の声がそのままマイクに乗って流れます。
ここでは、あえて文字起こししませんがぜひ注目してほしいです。

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