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コロナストレス……こんな時は一人でもみんなでもできる「コンプリメント」をしてみませんか?

緊急事態宣言、自粛、こんなこといつまでやるんだろ?終わりが見えない。「家にいる子どもたちはこんなに家でいてじっとしていなきゃいけないなんてかわいそうだ」
「仕事やらなきゃ食べていけない、通勤電車怖い」
「周りの人もみんなコロナウイルスが怖いはずなのに……なんで自粛と言われてる中、働きに出かけないといけないなんて怖い……」
「国が経済的補償をしてくれたら働かずに家にいることができるのに」
「医療従事者だから行かなきゃいけない。でも伝染ったらどうしよう。本当は行きたくない」

今はなにかしら怖さを抱えながら家でじっとしておとなしく生活している方々がほとんどだと思います。

でもそんなストレスを抱えながら生活しているとイライラしたり、不安に押しつぶされそうでしんどくなりますよね。
こんな時、普段ならストレス発散!でカラオケしたり大人ならお酒飲んでグチったりできますが、それすらも3密、自粛でできません。

政府が出してきた政策がマスク2枚(必要な人はもちろん助かりますし、これから医療崩壊なんてことになればこれがあって助かったなんて状況もあるかもしれませんが・・・)にみんなの苦しみはそんな状況ではない中でたったそれだけ?と逆に絶望感が漂ってしまうことにもなって本当に辛いのになかなか「しんどさ」や「苦しみ」を口にできていない人もたくさんいらっしゃることと思います。

ストレスがたまると身体にもストレス反応が出てきます。免疫力が下がることもありますので体調崩してしまうこともあります。できるだけストレスは減らすことは大事なことです。こういう状況下でなかなかストレスフリーになることはありませんがストレスフリーだと羽目を外してしまう可能性もあるので多少のストレスはあってもいいですし、ストレスがあるから頑張ることもできるのでストレスフルになってしまわないようにストレスと付き合う必要があります。

今回はそんな中で一人でも複数でも離れていてもできるちょっとしたストレスコーピング(ストレスへの対処)をやってみませんか?

今回ご紹介するのは「コンプリメントワーク」です。しんどいときに一人で、あるいは電話やメールで、職場で仕事終わりにやってみると少し明日が変わるかもしれません。

コンプリメントってなに?

コンプリメントとは「ほめる」「認める」「承認する」「ねぎらう」「賛同する」「敬意を表す」「同意する」「いたわる」「感謝する」といった言葉を総称した用語です。

もともとソリューションフォーカスト(またはビルディング)アプローチという心理面接やソーシャルワーカーの面接の中で使う面接技術の一つの中でよく使います。

そんな専門的なことできない!なんて思うことはありません。簡単なんです。だって自分や他人をほめたり、ねぎらったりするだけなんですから。
ただ気を付けないといけないのは何でもかんでもやみくもにほめるということではありません。自分が嫌いな誰かのことを嘘でもいいからとほめてみても逆に自分がしんどくなってしまう可能性もあります。それはそれでストレスが高くなってしまいます。そういうのはやらなくていいのです。

もしあなたが自分のことを嫌いな場合はあなたが信頼している誰かにしてもらうことが一番よいのです。誰かと一緒にやってみたり、自分の好きな誰かのことをコンプリメントしてみて下さい。そうすることで他の人を助けてあげてください。そうしているうちにそうやっている自分をコンプリメントできるようになってきます。

さて皆さんは受け答え、表情、声掛けでもコンプリメントできます。笑顔や優しい声、うなずく、拍手する……そんなちっぽけなことでもコンプリメントになります。ぜひチャレンジしてみて下さい。

「えー。そんなほめたりするだけでストレスが少しマシになるとは思えない」という方もいるかと思いますが、自分が元気になることはストレス対処としてはとっても大事なことなのです。

ほめてなんとかなるんだったら、もうとっくになんとかなっている可能性もあります。ぶっちゃけほめるだけでなんとかなる問題なんて何もありません。
しかし、自分でも他人でもほめられると元気が少し出てきませんか?
つまり、ほめることをしないと元気が出てきません。ただほめるところで終わってしまっていると、そのうち「自分で自分をほめたって何にもならない」と思ってしまいます。ほめることを繰り返すことで自分が元気になる、他の人をほめることは他の人を元気にし、それは自分も元気にすることになります。

今回はコンプリメントをまず自分自身にしてみるところからしてみます。特に自分がやったこと、行動をほめてあげてください。またほめるだけでなく、自分自身を認める、ねぎらう、感謝することも大事な行動になります。

また家族や他の人がいる場面では他の人たちと一緒にやってもかまいません(いまは距離は離したほうがいいですが)。他の人をほめたり、ねぎらったりすることはとても自分自身にも効果があります。何故なのでしょうか。それは他人をほめることができるあなたは他人のことをよく見ている、しっかりとその人のことを考えることができる人になっているからです。他人のことをしっかり見ることができるようになるとそれくらいに自分自身のことも見ることができるようになっていきます。

コンプリメントワークその1~自分をコンプリメントする~

ワークシートの項目を書いてみて下さい。

①自分が今しんどいことも書いてください。そういうことを少しだけ吐き出すことも大事なことです。あまり吐き出してしまうとよくないので小出しにしましょう。そうしないと疲れてしまいます。それにそれだけだと心の中にちょっと嫌な気持ちが残ってしまいます。

②そこで次に自分が頑張っていることを書いていくことです。自分が少しでも頑張ったのであればそれでもう十分あなたはえらいのです。たとえば自粛要請を聞いて不要不急の用以外では外に出なかったのであればそれはすごいことです。そして気分転換のために公園に散歩してきたりしたのであればそれも自分を保つためにがんばったことなのです。何かがむしゃらにがんばったことでなくてもいいのです。自分がこんなしんどい中でもなんとかやったことがあればそれだけでOKです。何もする気がしなくて一日中寝ていたとしても一日しんどいことを忘れるために寝るのをがんばったのであればそれでもOKです。

がんばった自分をほめることができない!っていう人も実は結構いるかもしれません。そういう人はほめ言葉のさしすせそを使いましょう。
さ・・・さすがです。さわやか
し・・・しっかりしている、幸せです、進化したね
す・・・すごい、すばらしい、素敵
せ・・・積極的、センスがいい、攻めた行動
そ・・・それはとてもいいですね、そんなことができたなんて信じられない

他にも「がんばっているね」「ありがとう」「感謝」「○○さんと同じ気持ちでうれしい」などいろいろなほめ言葉やあなたを認めてくれる言葉があります。そんな言葉を頑張ったことの後につけるだけでもいいと思います。もちろん少し離れたところで、ネットを通してなどで誰かと一緒にできるともっとあなたのことをコンプリメントしてくれることがたくさんできると思います。

コンプリメントワークその2~質問をしてみよう~

ひとつめのコンプリメントワークをしたら次に自分自身に質問をしてみます。もちろんこれは他の人から聞いてもらってもよい方法です。質問は簡単です。
ワークシートのしんどいことのほうではなく、がんばったことについて質問をします。

「なんでこんなにがんばったんですか?」とか「なんでこれをしようと思ったんですか?」

その質問についての答はぜひ口に出してみましょう。その答えもコンプリメントなのです。そしてそれが自分自身が自分に向けてコンプリメントしている言葉になるのです。

がんばった理由やうまくできた原因を探すのはとてもよいことです。人間はだいたいにおいて失敗した原因探しをしてしまいます。反省するにはそれでもいいのですが、原因を探しても結局どうしようもないこともたくさんあります。特に今回のコロナウイルス感染症のようなものにはなにもできません。ですからうまくできたこと、がんばったことの原因や理由を探して、話して、それを耳から聞いて自覚することはとても大切なことなのです。もちろん文字にして目から情報を取り入れることもよい方法です。
ぜひがんばった原因、頑張った理由を探してみましょう。そしてそれを話したら次の質問です。

「他には?」

これも大事な質問です。だってがんばった原因やうまくできた理由はきっと複数あるからです。一人でやるときはなかなか難しいところもありますが他の人とやるときには3回くらい繰り返してもいいと思います。

コンプリメントワークの基本の基本ですが、ぜひ今日一日の終わりに自分でやってもいいし、子供たちと一緒にやってみてはいかがでしょうか。

コロナウイルス対策を自分なりに頑張っている人はそれだけですごいんですよ

こうやってコンプリメントを自分自身で、あるいは他の人とやってみて下さい。見えない恐怖に立ち向かう時、人はどうしてもネガティブなことばかり考えてしまいがちです。でもネガティブになったら免疫力も下がり、コロナウイルスに付け入る隙を与えてしまうかもしれません。

自分自身ががんばったこと、ふだんやっていることを自分でほめたり認めてあげることができれば、それは自分の免疫力を上げることにもつながります。

自分がコロナウイルスにかかっていないのであれば、かかっていない原因がそこにあります。家でじっとしているのか、手洗いやうがい、消毒をいつも以上にやっているのか・・・、そんな当たり前のことでもしんどい時期のこの社会の中であなたはがんばっているのです。そうやっているあなたはすごいんですよ。そうやって自分自身に拍手を送り、「私、がんばってるなあ!」って感じることが大事なことだと思います。
ぜひちょっとした自分でできるストレス対処をなにかしらやっていただければと思います。



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