第二章 二 古野家
数日が過ぎて、ヒキガエルでいる事も慣れて来た。
どうしてこうなったのかは、今でも分らないけれど、僕はヒキガエルになり、ひい爺さん、ひい婆さんが、生きていた時代にいると言う事は分った。
古野家の床下は、いい具合(ぐあい)にどこにでも潜(もぐ)って眠(ね)る事ができた。
もともと、山暮らしに憧(あこが)れていたのでそれなりに楽しい。
なにより嫌(きら)いな勉強を、やらなくていいのは嬉しかった。
とにかく僕は勉強ができなくて、学校ではビリから二番目だった。
ビリでなかったのが救いだ