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「面白い」「熱い」「かっこいい」が一度に全部やってくる 新テニミュsecond感想

久しぶりにnote書きます。ちょうど1年前ほどからテニプリにハマり、キャラソンについての記事をいくつか公開していたのですが、いろいろ思うところがあり書くのをやめてました。
(過去記事は非公開にしていますが、気が向いたらまた公開します)

そんななか観に行った新テニミュ2。これがもう本当に最高過ぎて! 語らずにはいられなかったので語らせてください。


観に行ったのは、2/17(木)TDCソワレ公演。テニミュは、昨年の夏に観に行った4th以来2回目になります。4thは人生初テニミュ&2.5次元ということもあってか、個人的にはとても楽しめました。

ただ、今回の新テニミュ2を観てみて「たしかにこれを求めていた人に4thは物足りなかっただろうな……」と思いました。というか、新テニミュが味濃すぎなんですが。テニミュ4thが100点満点だったら、新テニミュ2は500兆点くらい。そのくらい衝撃度が違いました。

テニプリ自体は無印も新も変わらず(スポーツ漫画からスポーツバトル漫画には変わりましたが)面白いので、じゃあ何がそんなに違ったんだ?と考えたところ、漫画原作のミュージカルとしての面白さがあるかが、私にとって重要だったことに気が付きました。テニプリの面白さとミュージカルの面白さ、二つ合わせたら最強じゃん??? その答えが、新テニミュ2でした。

まず最初に驚いたのは、オープニングの跡部役・高橋怜也さんの歌。お上手なのは存じ上げていたのですが、何より"跡部感"がすごい。絶妙な塩梅で兼ね備えられた上品さと焦燥感。ミュージカルは新テニミュ1が初めてらしいのですが、こんなにぴったりな人材よく見つけてきたなと……。

次に衝撃的だったのが、Genius10の登場ナンバー。G10はもともと好きなキャラ多かったのですが、今回の新テニミュで完全に面食らってしまいました。とにかく歌の迫力が桁違い! 作中における強さを歌唱力で表現できるのは、まさにミュージカルならではで面白かったです。4thも手塚や大石は上手だな~と思っていたのですが、どちらかといえばポップス的な上手さだったので、素人目ではありますがやっぱり違うんだな~と痛感しました。

あとG10ではないですが、入江役の2人の歌も良かったです。生は泰江和明さん、配信では相葉裕樹さんを観たのですが、試合がない分ガンガン歌でテニミュの"ミュ"の部分を支えていたのが印象的でした。

そして、今回の新テニミュ2、個人的にハマった一番の要因が、楽曲の面白さです。

4thはギターロック調の曲が多くて、正直似たり寄ったりで印象薄かった(これはアンケートにも書いたので次は改善されているといいな)。新テニミュ2の曲はもう全部癖がすごい。越知・毛利の曲は5拍子だし、キミ様のキラキラポップ、気迫溢れる平等院と鬼のTHEミュージカルナンバーなど、曲調からキャラの解像度が上がる上がる。

さらに、三ツ矢雄二先生のワードセンス溢れる歌詞があるとないとじゃ全く違うと思いました。「手塚は我慢した」「ワンマンパワー」「完璧なまでの建造物」「自分を大切にしろ」など、それ歌詞で使う?って言葉が執拗に繰り返されるもんだから、2週間近く経った今でもそれらをフックにステージの景色が鮮明に思い出せるんですよね。

なかでも特に好きなのが、リョーガソロと種ヶ島ソロ。どちらも掴めない系のキャラですが、リョーガは割とイメージ通りの曲で、対して種ヶ島は原作のイメージを拡張するような曲で超興奮しちゃいました。

リョーガソロは、ブラックミュージックのテイストが入ったダンスナンバーなのがすごく"らしい"。この後の新テニで出てくるリョーガの能力を知っていると、「たかがテニス」「俺にとっては遊びだけれど」という歌詞がめちゃくちゃ重く聞こえて、胸が苦しくなります(笑)。新テニミュのリョーガは、失うことの怖さを知っているから他人に干渉しない(したくない)みたいな雰囲気があって、観てて感情ぐちゃぐちゃになっちゃうんですよね……。Bメロ入る前のベースが上がっていくところで、鬼と金ちゃんが「いいぞ金太郎、もっと上げてこいよ!」「鬼のおっちゃん、捕らえたで!」って楽しそうに掛け合いしてるのが、余計グッときちゃう。

そして種ヶ島ソロ(通称「Nothing」)は、初見時から一瞬で骨抜きにされてしまいました。緊張感が張り詰めるなかで、囁いてみたり、語尾を跳ね上げてみたり、朗々と歌い上げたり……。そして、あの目線、あの表情、あの所作! すべてにおいて強キャラオーラが半端じゃない。今回の新テニミュでの一番の収穫が、G10の敵としてのかっこよさを再発見できたことなのですが、その象徴がこのソロ曲でした。

「Nothing」好きすぎて譜面に起こした(後にTwitterで同じことしている方見つけて笑った)ら、転調はAメロ→Bメロの1回だけで、メロディとコードの組み合わせで5回くらい転調しているように聞かせてるんですよね。その音楽的な"掴めなさ"が、種ヶ島の底知れない強さを表現していて本当に素晴らしい! アニメのキャラソンのイメージだともっとチャラいのが来るかと思っていたのですが、いい意味で予想を裏切ってくれました。

また、今回のキャストはいろんな舞台で活躍されている方が多かったおかげか、それぞれ自分のキャラをより魅力的に魅せる術を持っていたように見えました。特に目を惹いたのは、遠野と金ちゃん。アニメの遠野は声の高い声優をキャスティングすることで"ヤバさ"をオブラートに包んでいましたが、ミュの遠野は過剰な表現が許されるミュージカルだからこそ"ヤバさ"全開にしてもいい意味で怖くない。むしろそのおかげで、今回一番ミュージカル映えしていたキャラだったと思います。

それと金ちゃんは、始まる前は20歳前後の男性が金ちゃんを演じると、どうしても無理してる感が出てくるんじゃないかなと、少し身構えていたんです。でも、平松來馬さんの金ちゃんはすごく自然でした。鬼と金ちゃんの試合のシーンは、実際に演じているお2人自身もとても楽しんでやっているように見えて、ベンチのキャラたちと同じ気持ちで"天衣無縫"に立ち会えたような感覚がありました。

他にも、序盤の滅びよのシーンや、跡部王国→関節外す→これはダブルスぜよのコンボなどに見られるリアルなスポーツに近いテンポの良さも、舞台ならではで面白かったです。加えて、鬼・リョーマのスタンド(?)や、徳川のブラックホールなどのプロジェクション・マッピング、平等院ソロの船上セットなどなど、演出面でも好きなポイントがたくさんありました。4thに比べると舞台装置は少ないけど、その分役者さんたちの魅力がダイレクトに伝わってくるのが、新テニミュの醍醐味なのかもしれません。

そもそも、お頭や亜久津が歌ったり踊ったりしてるのって、キャラ的にはありえないですよね(笑)。でもそれが舞台の上では成立しちゃう。その"なんでもあり感"が、テニプリという作品をさらに魅力的に見せているのだと思います。


「面白い」と「熱い」と「かっこいい」が一度に全部やってくる。
そんなテニプリの魅力を凝縮したような新テニミュ2でした。

今回観てみて、なぜテニミュの動詞が「キめる」「浴びる」なのかがよくわかりました(笑)。個人的にはあまりにも夢の世界過ぎて、これ以上ハマると二度と現実世界に戻れなくなりそうでちょっと怖い気持ちがありますが(笑)これからもテニミュの観劇を続けていきたいと思います!

とにかく今は4th第2弾&新テニミュライブイベントが楽しみで仕方がない! その前に新テニミュ1も予習しなければ。

ここまで読んでいただきありがとうございました!


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