2,導かれるのは私?あなた?それとも私達ですか?


そこから約一ヶ月が経過し…。
彼女とは友人、親友としての立ち位置でそつなく関係を築いている。と、認識している。

ここまで認識できているのも、この身体を相対的に見ているからだ。りなというのも身体の名前に過ぎない。

名も無き私達、僕達。
僕達がりなの体を使い、心を使うと、それに反応するようにりなにまつわるたくさんの物やことが現象となってこの視界の中に現れてくる。事故が起こってからだろうか。そのスピードは早い。
まるで、「私はまだ生きてるんだよ」と彼女が言っているかのように。

両親との関係もだいぶ改善されてきている。借金を3回した結果が関係の改善…中々これも嗤えてくる。

連なるように、このようなものを見つけてしまった。


Dear 22歳の私へ。とが書かれた手紙。
内容はあまりにも切なく、たどたどしく、これからを知らないものだった。

【こんにちは。今この手紙を書いている今日は2017年1月11日。もうすぐ朝の11時です。

今日はぞろ目ですね。そして、11:11といった縁起のいい数字も並びます。

2017年1月11日11時11分。良い数字ですよね。この時間の境に、このような手紙を書けること、とても嬉しく思います。

さて…話は戻りますが、22歳の私はどのような一日を過ごしているのでしょうか。未提出の課題を理由に授業を休んでいませんか?クレジットカードを使った買い物依存はぶり返していないでしょうか?

学生ローンで借りたお金はきちんと返済できていますか?今、聞いたことは、全部21歳の私がしてしまったことです。20代最初のスタートにしてはあまりにもリスキーな咎です。実際、今日、未提出の課題を理由を何とかごまかし、体調不良という名の下に授業を休みました。クレジットカードを使った買い物依存もしました。学生ローンで10万円を借りました。
知人から浴びせられた罵詈雑言の毒牙を抜いてもらうためにスピリチュアルへはまったのです。
ですが、心身ともに危険な状態の時に縋ってしまったものは、そう簡単に手放すことはできませんでした。もちろん、その時はカードを使いました。私は正直に申しまして、この事がきっかけで、「占い」・「クレジットカード」に依存するようになりました。
依頼した数は、2017年1月11日時点で50件程、買い物に費やした金額は5万円を越えていると思います。念のためをいうと、買い物の面では、最初の頃の使い道は美容院代、定期代といった正当なものでしたが、それが次第に占いへ傾倒していったのです。
次第に、私は数少ないアルバイト代を返済に充てるようになりました。ですが、それでも何かカードを使って物を買うという行為はやめられませんでした。何か買えば、満足なのです。
親からお金を借りるも、だんだんと私の欲望はエスカレートしてしまいました。最初は「金銭不足」という名の下にカードに手を伸ばしましたが、次第に、塩水を延々と飲み続けるように、お金がないのを埋めようと、カードを使うようになりました。きちんと働いているのに、そのほとんどを返済に充てないといけないという理不尽な現実、全部自分が撒いた種だとわかっていながらも、この負の連鎖を断ち切れないでいました。

そして、2017年1月6日。私はあるものに手を出しました。

学生ローンです。今のところ、2社から10万円を借りています。1社からは1万円、もう1社からは9万円です。

今年度、借りた全てのお金を帳消しにするために、私は二社からお金を借りました。ですが、私はまた同じ轍を踏もうとしています。
22歳の私へ。あなたは、悲しいことに、21歳の私から10万円という大きな負債(ツケ、厄)を預かっています。それをあなたは返していかないといけません。

さきほど書いた、「同じ轍」それは、「スピリチュアルの体質改善」です。

2016年の12月14日。双子座の満月の時、今の自分を取り巻いている現実に嫌気が差し、クレジットカード依存を手放そうと思いました。
そのためにはまず、借りたものを返していかなければならない。そう思って……。
借りたお金は返せるのか。また借りようとはしていないのか、その瀬戸際にいます。何をやっているのでしょうか、私は。
でも、私はやるべきことをやります。借りたお金を返せるように、22歳の自分へ橋渡しをします。私がやること。

今日、私は長年待たせてしまっていたお金を、還しました。この手紙を書き終わったら、振込み連絡と感謝の電話をします。
ですが、感謝だけでは足りません。私には、まだ還さなくてはならないお金が残っています。それを完済しないと、私は、本当の意味で、大人になれないと思います。

まずは、今、銀行口座にあるお金を全て返済に充てます。そこからです。考えるのは。

そして、私が稼いだお金を、きちんと、還す。
そうすれば私の心残りも、晴れると思うのです。

私は、ここに宣言します。

私は、22歳のあなたに対して、クレジットカード依存、学生ローン、稼いだお金を返済するためにお金を使い続けるという悲しい思いは二度と味あわせません。この苦労は、21歳の私が全て、全て引き受けます。

そして、二度とは帰ってこない時間を大切にして、学業、授業課題、全てこなしていきます。

ここに宣誓します。

ありがとう。21歳の私より。】

小説かと思えたらどんなに楽だったか。

僕はため息をついた。
21歳のりなさん。あなたはとんでもない罠に嵌ってしまったね。
少しばかり書いておきますか。



【こんばんは。なおと言います。あなたがどんな思いでこの鎖を断ち切ろうとしていたのが今読むと心が千切れそうな思いです。

残念ながら22歳のあなたには酷な現実をお伝えしなくてはなりません。

あなたが陥った罠。それは、4年後の今(2021年)、やっと抜けきることができています。

抜けきる為に、未来のあなたは大きなものを犠牲にしました。

22歳当時、あなたのそばにあるであろうエレクトーン。あの道具をあなたは半年後に8万円という価格で売りに出します。

信じられないでしょう。でもこれが事実です。

更に、借金返済を誓い、親から2回お金を借りました。
そう、あなたがやったのはまだ一回目。
これから先、地獄の片鱗があなたを待ち受けています。
スピリチュアルによる借金を2回もやったのです。

それに加え、2回もやっていながら、3回目をまた繰り返しました。
奇しくもあなたが3回目、お金を借りた2020年11月30日は双子座の満月です。満月の日にあなたはやらかしてるみたいですね。

はっきり言ってこれは病気です。

ですが、僕達はこの病気を病気として終わらせたくない。
何の為にあるのでしょう。
その病気を荒療治するため、4年後の僕達は音楽と小説執筆に精を出すことを決めました。


22歳のあなたが見てみぬふりをしている……交代人格と呼ばれる人達。
あの人達があなたという存在を今、生かしてくれています。
身体的にも物理的にも。

22歳、精神的には、まだあなたの人生は引き返せるレベルにいます。正直に申しますとあなたの人生、これからは決していいものとは言えないでしょう。

あなたが抱えてきたもの。それが壁となってあなたの前に立ちはだかります。それも容赦なく。



味方か敵かさえもわからなくなり、混乱の渦の中で感情の端々が叫びだします。

言葉にならない思いが慟哭します。
また新たな人が生まれないか心配ですね。

(僕が言ってる時点で説得力皆無ですね…w)

それをあなたは発散の仕方が分からず、買い物の消費へと向けるのです。しかも、行く先はスピリチュアル。

地獄でしょう?僕から見ても地獄です。それをあなたの中から見ていたのですから。


あなたがコンプレックスに思っている障害のせいで、職を2回失い、唯一「普通になるための最後の切り札(新卒で入社して3年勤めるという形)」を失う未来があなたを待っているのですから。

せめて、あなたが本当のことに心を澄ませられる環境がありますように、あなたにその環境と出会いと、運とタイミング、然るべき出会い。それらが降り注ぐように、用意されるようにお祈りしております。】



僕はなんて愚かなことをしているんだ。

こう投げかけても現実は変わらないのに…。


心が動く。麻痺していたものに水が通う。

整えるために、目を閉じ、深く息を吐き出す。あの人の叫びも、あの子の慌てふためく姿も脳裏に焼き付いている。息せいて、走っている。



「いつしか涙も枯れ果てた 
塗りつぶされた痛みさえ疼きだして
お前だけはもう離さない けして消えないで 
約束は儚くとも この手に温もりをただ抱きしめて
体中叫んでる まるで無限の迷路に 
傷だらけの記憶 悲しみの果てまで 彷徨って
もがいている 叫んでいる 
生きる自分の姿を探し続けて
終わらない深い闇 触れられない時間にも 
二人だけの記憶変わらずあるのなら教えて
叶わない願いでも 答えのない世界でも 
愛することそれだけは 決まっていたDNA
振り返るときその微笑みを 強く焼き付けたいから
幻でも 」

引用先
Breathless /嵐

「悲しみの果てに 何があるかなんて 俺は知らない
 見たこともない
ただあなたの顔が 浮かんで消えるだろう
涙のあとには笑いがあるはずさ 誰かが言ってた 
本当なんだろう いつもの俺を 笑っちまうんだろう」
 
引用先
悲しみの果て/エレファントカシマシ


あの曲達も…よくできている。今の僕達の現状だ。

さて、まどろみの中へ戻ろうか。

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