たぶん好物と住み分けの話

酢豚にパイナップル。私の体感では7割くらいが否定派である。給食終了後、酢豚の鍋の中に沢山のパイナップルが帰還している姿は多くの人が見ているのではないだろうか。

同じ「○○にパイナップル」でもピザにパイナップルは、その名をハワイアンピザとなんともお洒落なものに変えて市民権を得ている。得ていると思いたい。

「打ち上げで取ったピザのうち、ハワイアンピザを頼んだのも食べていたのも私だけ」というのは記憶に新しいが、有名ピザチェーン店では必ず取り扱っているくらいなのだから人気はあるに違いないのだ。

この違いは一体なんだ。酸っぱいものに甘いもの、しょっぱいものに甘いもの。どちらも理にかなっている組み合わせのように思うのだが。やはり名前だろうか。

酢豚と酢豚(inパイナップル)、それぞれに異なる名前を授けてくれないだろうか。「酢豚」と聞いて「パイナップルが入っていないもの」「パイナップル入りのもの」をそれぞれ期待するから、毎回どちらかが裏切られる。

酢豚とパイナップルの共生社会の実現が達成された時、我々パイナップル好きの尊厳も守られるのだ。おそらく。