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ハレーション

この絵を描いている時に、ハレーションという言葉が何度も浮かんできました。
もともと知ってはいる言葉でしたが、調べてみるとカメラの専門用語では
「強い光線が当たる部分が白くぼやける現象」
写真を台無しにしてしまうニュアンスから転じて
ビジネス用語では
「悪影響を与えること」
だそうです。
はたまた、デザイン用語では
「隣り合う色が違和感を起こすこと」
うぅん。あまりいいニュアンスではないですね。
言葉とは不思議なもので、その言葉が歩んできた道のりによって、まとうニュアンスが変わる事があります。
私はハレーションと聞いて思い浮かぶイメージがあります。犬の散歩に出かけた時に、雨が降って青々と重く湿った山に太陽の光がさした瞬間、そこだけ一気に軽く浮かび上がり、色も飛んでしまって、蒸発した水蒸気に光が神々しく輝いている。やがて太陽の光は麓の私達の所までとどき、前を歩いて振り返る犬の横顔が逆光で薄くおぼろげになっている。
私にとって、ハレーションは「飛ぶ」「軽くなる」
「上昇する」そんなイメージです。
言葉には、それぞれ色々なイメージがあると思いますが、一般的なそれと、実際に自分が感じるインスピレーションを並べてみるのも楽しいなと思うのです。

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