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ポモドーロ・テクニックの入門書を読んでみた

フランチェスコ・シリロ著
『どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門』

ポモドーロ・テクニックというと「トマト型のキッチンタイマー使って短時間で集中するやつね。」ぐらいの認識しかなかったのですが、こちらの本によると、もちろんその本体は25分作業して5分休憩を繰り返し、4セット後に大きく休憩するという一般的に知られているものですが、その白眉は集中できることだけではなく、作業見積もりの精度と、作業中断に対する意識向上にあるようです。

作業見積もりの精度向上

作業見積もり精度の向上は、それ自体を何度も繰り返して自分の中の勘をつかんでいくしかないんじゃないかと思うのですが、ポモドーロ・テクニックだと1回あたりの時間が短い=試行回数が多く取れるので作業見積もりの精度向上にはお誂え向きです。

実際のやり方は、一日の始めに今日しなくてはならない作業に何ポモドーロかかりそうかを予想し、作業を進めるうちにその予想を修正し記録、実際完了するまでにかかったポモドーロ数も記録し、一日の終わりに見直すことによって、通常よりも細かいかつ実用的な粒度で見積もり精度の向上を目指すことが出来ます。

また、見積もり時点で8ポモドーロを超える場合は作業を分割し、1ポモドーロに満たない場合は作業を組み合わせる等のルールも、作業見積もりをする際の一つの指標として使えそうです。分割することによって難易度の高い大きな作業見積もりをパーツ毎にすることが出来ますし、組み合わせることによって今度は小さい作業でもポモドーロ・テクニックに取り込むことが出来ますしね。ちなみに私の好きな言葉の一つに「困難は分割せよ」というのがあります。

作業中断に対する意識向上

多くの仕事でそうなんじゃないかと思うのですが、作業を中断してしまうと中断前の状態に復帰するのに思いの外コストがかかります。思い付きが必要な資料作成や、プログラミングなんかをしていると中断前の状態に頭を戻すのに数十分、悪くすれば数時間もかかることもあります。

著者はポモドーロは分割できない作業の原子だと言っているのですが、それは上記のような理由から10分で作業が中断され、中断後15分作業するのと、25分中断無しで作業が出来るのとでは作業量が大きく変わるからなのではないかと思っています。作業を分割してしまうと効率が低下しますし、見積もりと実作業が大きくズレて見積もり精度向上の妨げにもなります。そういう意味で、ポモドーロ・テクニックを行うのであれば作業時間を分割すべきでないと書いているのだと理解しました。

ポモドーロ・テクニックは「今日やることリスト」を作成しそこに作業項目や見積もりを記録しながら行います、ポモドーロ中に発生した内的中断(あ、そういえばアレやんなくちゃと思いつくことなど)と外的中断(Slackで偉い人からなんかめんどい質問が来る場合など)は、発生した段階で数秒以内に内容を「仕事の在庫」リストか「予定外か緊急」リストに書き出し、ポモドーロを中断して対応するか作業を続けるかを判断します。

まぁ、実際ポモドーロ・テクニックをしてみると初めの方は一日1~2ポモドーロしかできないだろうなと予想しています。近年の仕事環境はオンラインで連絡が来てしまうため、ほんとにインタラプトが多いです。なので、やってみると今まで無自覚だった方もインタラプトの多さに驚く結果になるのではないかと思っています。

後は、私が紙のメモが嫌いなのでどうやってデジタル化するかを考えないといけないですね。Notionだと、一つのノートに複数表が作成できるので予定リストと、作業時に使う今日やることリストを作成してうまいことできそうな気もします。

先週末にこの本を読んでから一日だけでも試してからこの記事を書こうと思っていたのですが、結局試せていません。やり方がわかっても始めるのはなかなかハードルが高いです。

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