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Concord全額返金に思う

8年かけて開発され、8月24日に発売されたSIE傘下のファーストパーティーによるゲームが、14日後の9月6日にサービス終了を迎え、購入者には返金が行われるというニュースが話題になっています。

この短期間でのサービス終了は稀に見る大失敗で、さまざまな原因が指摘されていますが、個人的には「無料で遊べるヒーローシューターがたくさんある中で、有料で勝負に出たこと」が最大の失敗要因だと考えています。

現在、Apex LegendsやOverwatch 2、VALORANTといったヒーローシューターが覇権を握っており、いずれも基本プレイ無料で、スキンやキャラクタ、シーズンパスに課金してもらうことでサービスを維持しています。同じようなジャンルのゲームを有料で発売しても、プレイヤーが集まらないのは素人目にも明らかです。

Concordの潜在的なプレイヤー層は、すでにこれらの覇権ゲームのどれかを楽しんでいる人が多いです。そのため、新しいゲームに移行してもらうためには、移行コストを払ってでも「遊んでみたい」と思わせる何かが必要になります。

仮にConcordに他のゲームと差別化できる優れたゲーム性があったとしても、それは実際にプレイしてもらわないと伝わりません。そういった意味では、まず「プレイしてもらう」ことが重要です。無料ゲームがジャンルの覇権を握っている状況で、後発のゲームが最初から有料の壁を設けるのは、賢明な戦略ではなかったと思います。

開発開始がOverwatchが有料で発売された2016年だったことを考えると、当時であれば有料でも問題はなかったかもしれませんが、2022年にOverwatch も無料化されています。そのタイミングでConcordも方針転換をしていれば結果は違ったかもしれませんね。

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