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多分、本に書いてあったこと

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本を読んでおっ、とかハッ、とか思ったことを書きます。
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2023年1月の記事一覧

2023年1月に読んだ本まとめ

今月はたっぷり本を読むことが出来ました。本を読んでいると色々と新しい情報が入ってくるからか一カ月が非常に長く感じました。『三体0』や『コンテナ物語』『「静かな人」の戦略書』『脳の外で考える』辺りが印象に残りました。 文芸書宿野 かほる著『ルビンの壺が割れた』 この話はSNSのDMでのやり取りがメインになるので、台詞がメインであったり、書簡でのやり取りがメインとなる小説は文章に嘘があったり、意図的に隠している事項があるというのはある種常識なので、面白いけれど、どんでん返しを

内向的な人が楽に生きるための本『「静かな人」の戦略書』を読んでみた

この本の序盤に内向的か外向的かを測るテストがついているのですが、3以上で内向的と言われるところ、私は10という数値をたたき出しました。 内向的か外向的かというのはどっちかはっきりしているものではなく、どちらの特性もみんな持っていてどちらともいえない人が最も多い、ベルカーブで分布しているということですが、私はかなり内向的に偏った人間のようです。 そういった私からすると、この本に書かれているエピソードはどれもうなずけるもので読んでいて楽しく、内向的でもそれに合った方法で外向的な

賢さについて書かれた本を読んでみた

「可愛いはつくれる」っていうキャッチコピーあったなぁ。とか思いながら軽い気持ちで読んでたんですが、めっちゃくちゃ好物の本でした。 そもそも、賢いっていうのはどういうことなのかっていうのは、昔バイトで交通整理しながら日がな一日考えたり、その後も折に付けて考えていたことなので、こうやって同じようなことを真剣に考えている人がいたことと、さらにそれが綺麗にまとめられている本に出合えて興奮しました。 著者は思考を「具体と抽象の往復運動」と定義し、頭が良いというのはその具体と抽象との

『20代の生き方で人生は9割決まる!』という本があったので、既に20代が終わった私はこれで人生が占えるじゃんと思って読んでみた話。

20代の生き方で人生の9割が決まるというのであれば、私のここからの人生は既に9割方決まっているというわけです。んで、折角ならどんな人生になるのか知ってみたくて読んでみました。 ちょっと考えればわかることなのかもしれないのですが、この本はそういった、20代をこう過ごすとこうなるよと言うことが書かれている本ではなくって、20代は無駄なことは一斉せずに死に物狂いで働けば、俺のようにすごく稼げる人間になれるぜという本でした。 死に物狂いで働けというのが既に私には相容れないのですが

脳トレしても物が考えられるようになるわけではないので、私は『脳の外で考える』を読むことにした

人間そうそう賢くなったりはしないものです。学生時代に劣等生だったけど、今は起業した会社を売って悠々自適さ。みたいな話は、まぁ、あるにはあるんですが、少なくとも私には当てはまらないわけです。学生時代にパッとしなかった私は、順当にパッとしない社会人になっています。 では、そのパッとしない上に能力が簡単には向上しない頭脳でどうやって成果を出すのかというと、体調を整えたり、周りの環境を整えたりするしかないわけです。そこで最近『脳の外で考える』という本を読んでいます。この本にはどうす

増える私と分人主義

例えば大学に進学して、大学の友達と一緒にいるときの私と、夏休みに地元に帰って地元の友達と一緒にいるときの私、または両親と一緒にいるときの私は継続した同じ人でありながら、自然と別人のように振舞っている、これを作家の平野啓一郎氏は分人と定義しました。 人はその身体が変わらなくても、周りの人との関係性で分人を使い分けます。これを認識していないと、人は私の増殖と分裂に悩むことになります。 メタバースでは、人は容姿を自由に変えることが出来る様になります。周りの人との関係性同様、容姿

「考えが足りない」と思っている私が読んだ本と、これから読もうと思っている本

「考えが足りなかった」と日々反省しています。そんな私が少しでも浅慮な行動や発言を減らすために読んでみた本と、今週末に読んでみようと思っている本を紹介しておこうと思います。 ハマトンの知的生活知的生活と聞くと大上段に構えた感じがして敬遠したくなりますが、内容としては、知的労働者なら誰しも押さえておきたい思考を鈍らせないための方法や、環境の作り方が書かれています。 それぞれの章で、こういった人に向けて書かれていますというのが明示されているので、ここはじっくり読もうとか、ここは