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踵の瘡蓋、素敵な散歩。

寝れない夜。金宮を煽っても寝れない夜。ブルーライトが目に染みる夜。桜が咲きた季節はこの時間ですらうっすら足元を照らしてくれるみたいだ。
肌寒い部屋は、羽毛布団をかぶるには少しだけ暑苦しくて、毛布だけでは寒いまるで私ぐらいわがままな様である。おかしくなった世間に、大して概要を知らない私は着いて行かずとも部屋にこもっているわけで、次の現場が延期になり、あーあ何とも暇である。怠け癖の治らない私は夏休みの宿題を溜め込んだ過去の様に、なかなか仕事には手を付けれないのだ。
何か一つは秀でた人間でありたかったが、そう言う訳にもいかない性分な私は、今日も任天堂Switchの品薄に唾を吐き家にいる小さなロボットを踊らせるのだ。必要の無い買い物に気を取られ、本当に欲しい食器用洗剤を買えなくてもう4日は経っている。あぁ、寝れない夜はそわそわして、無性に自分を責めたくなって、まだ回らないアルコールに期待を込めてしまうのだ。
治療途中の奥歯がクレーターの様に段差を決め込んで、外に鳴るサイレンと合わせて舌を這わす。まだ見ていない桜の開花は、今年はもう諦めた方が良いのだろうか。おかしくなった世間は、きっと私を巻き込んでどんどんおかしくなっていく。私は知らぬ顔で桜を愛でるのだ。
回らないアルコールを、もうこれ以上取る気もないが、せめて私に眠気を取ってきてくれでも良かったのではないだろうか。残ったのは悲しいかな尿意だけである。1人で飲む酒はやはりどうにも性に合わない。
太陽が私を照らした時。それを明日と言うのであれば、昨日にいる私は永遠に置いてけぼりであり、置いてけぼりを望むのもこの私なのだ。
先に行く明日は、私1人の為に待ってなんかくれないんだ。そうかそうか。知っていたんだけれどね。
家鳴りに耳を澄ませても、誰が私を明日に連れてってくれるのだろうか。結局の所全てが自分次第ということなのであろうか。そんな無責任な性に生まれてしまった自分を責めよう。きっと人のせいには出来ないのだから。

さて、明日はなにをしようか。

#ひとりごと
#寝れん

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