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技術士として資質向上の責務をはたすこと

2000年 (平成12年) の技術士法の改正で、「技術士の資質向上の資務」として「技術士は、常に、その業務に関して有する知識及び技能の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない。」が追加されました (技術士法第47条の2)。

[技術士法]

技術士にとっては重く、そして大切な責任だと思います。技術士試験に合格した時点での知識や技能水準にとどまっているようでは技術士としての責任を果たしていないと言われているわけです。

科学技術・学術審議会 技術士分科会試験部会が発表している「技術士第二次試験実施大綱」によると、「総合技術監理部門」を除く部門の試験の程度は、「科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計等の業務に従事した期間が4年等(参考参照)であることを踏まえたものとする」としています。(太字は筆者による)

試験に合格して技術士としてスタートできる専門知識や技能水準は、専門的応用能力を必要とする業務に従事してから4年程度以上ということですから、若い人でも挑戦を恐れることはないということです。

  • ただし、以前にも書きましたが、「専門的応用能力を必要とする業務」を日常的に行っている人はなかなかいないと思いますので、試験に臨むためには業務に対する取り組み方や、取り組んできた業務についての深い見直しは必要だと思います。

技術士にとって本当に大変であり大切なことは、「資質向上の責務」を果たしていくことではないかと思います。

技術士には資質向上のために、技術士CPD (継続研鑽) 制度があります。技術士会の発行するパンフレット「技術士の資質の向上を目指した技術士CPD」によると、技術士に必要とされるCPDの区分と課題項目は実に多岐にわたることがわかります。

パンフレット「技術士の資質の向上を目指した技術士CPD」(日本技術士会)]より

[パンフレット「技術士の資質の向上を目指した技術士CPD」(日本技術士会)]
https://www.engineer.or.jp/c_topics/000/attached/attach_81_1.pdf

私の場合、今までは会社の業務の中である程度、半ば強制的にCPDを実現してきたところがありますが、今後は自分で強く意識しながら技術者としての価値を高めるためにCPDを実現していく必要があると思っています。

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