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上越新幹線

久しぶりに大学の同窓会に出席するために上越新幹線に乗りました。
コロナ前、冬休みのこの時期に一人で新潟へ行く際には、在来線を乗り継いだり、高速バスを利用したり、のんびり移動することが多かったのですが、今回は妻と一緒なので新幹線を利用することにしました。

大学に入学してしばらくして上越新幹線が開通した時、それまでの在来線特急「とき」が4時間近くもかかっていたのが半分以下の時間しかかからなくなったのが大変な驚きでした。そして、あまりにも速く、あまりにもトンネルが多くて、あの小説「雪国」の「国境の長いトンネル」にあたる国境のトンネルがどこなのかもよくわからないまま、あっという間に新潟に着いてしまったのを思い出します。

新幹線の駅ができた大きな街の間の移動は速くて便利になりましたが、それと引き換えに旅情が失われてしまった気がするのは、私の古い時代を懐かしむ気持ちと、効率優先の世の中の雰囲気に少し嫌気がさしているからかもしれません。

たまに移動に使うだけの私が新幹線の功罪を語るのはどうかとも思いますが、窓の外をものすごい速さで過ぎ去っていく畑や民家を見ていると、新幹線が停まることになった街と通過することになった街がその後どう変わって行ったのか、そして移動時間とコストの点などから、どの程度公共の福祉に貢献してきたのかしっかり検証されてきたのだろかなどと考えたりもします。

新幹線が開通してから在来線の環境も大きく変わったと思います。新幹線を利用する私たちが新幹線を便利だと思うのは当たり前だとしても、新幹線が停まろうが通過しようが線路がそこを通り、新幹線は大きな音を立てて日々走り続けているのですから、線路が通る地域の皆さんが今どう感じているのか気になります。

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