2020年7月1日『かくれた次元』輪読
こんにちは
6回目の更新です!
今日から7月に入りました〜🌻
本日付で明治大学のコロナ禍における行動指針レベルが2に下がりましたが、継続して対面授業は不可のまま…
そのため今回もZoom上で文献輪読を行いました。
今回輪読した本は、
エドワード・ホール著「かくれた次元」
です。
6期生 初の古典、初の翻訳本になります!
古典ということで抽象度が高く、また読者の目線が外国人で固定されていました。
そのため今までの輪読本よりも読みづらい、難しいと感じたゼミ生が多かったようです。
しかし、なんと今回が文献輪読最終回!!
「最終回ということで最後にふさわしいものを期待しています」という先生のお言葉に身を引き締められ、
難しい内容でしたが、各班充実したディスカッションを行い、輪読の集大成となる回にすることが出来たのではないかと思います!✨
ということで、ここからは各班のおもしろかった考察を紹介していこうと思います〜💨
◯1班
→技術が発達すれば、匂いの時代が来るのでは
・ライブ前の電車内とライブ後の車内は同じ過密空間であるが、感じ方が違うのは「共通の目的」の有無の違いにある。
ライブ前:ライブという共通目的有り。関心は同じ方向。
ライブ後:ライブが終わったため共通目的無し。関心はそれぞれ異なる方向。ライブによって生まれた一体感や共同体は解散。
◯2班
・「オートメ化されてい生活で否定されてしまう感覚」
オートメ化の余地があるものは、否定されてなくなっていく傾向にある一方で、煩わしさを楽しむ趣味的なものとして残っていくと思う。
機械任せではなく自分で直接、知覚して行動する事がオートメ化された現在との対比で逆に価値があると感じるのではないか。
例)車のマニュアル車、コーヒーを自分で挽いて飲む、手巻き式時
・「西欧では、人は物体を知覚するが、その間の空間は知覚しない。日本では空間が知覚され、名付けられ「間」すなわち介在する間隔として尊敬されている。」
玄関という空間における日本と西洋の認識の違いについて。
西洋人はウチとソトを隔てる物質的な壁として扉を捉えていそうだが、日本人は玄関にウチとソトの精神的な間を見出しているような気がする。
例)西洋人は玄関前であっても、腰かけて本を読んだりスマホをいじったりリラックスする。
しかし日本では、玄関は家の中とはであるものの外として認識しているためそのようなことは決してない。
◯3班
・人間における距離の分類とソーシャルディスタンスの図
・国によって違うパーソナルスペース
→ソーシャルディスタンシングとパーソナルスペースの狭さは関係あるか
◯4班
・”間”について
日本人はどんな空間・時間にも意味をもたせてしまう(=間)
間に気まずさを感じた場合、間を埋めようとする。
→なぜそこまで間を意識するのか
E.T.ホール「高文脈文化と低文脈文化」
外国人:沈黙に対しなにも思っていない。
日本人:沈黙は気まずい。空間を感じている。
・社会的緊張を解きほぐすのを助けたり、社会の病気を治したりするのに、空間はどのように治療的に利用されているか?
<1>ソフトな空間文化をみんなで共有し、多様に重なり合う。
ニーズに柔軟に対応できるまっさらな空間。空間が人々に対応する。自由にさせる、その自身に文化を勝手にもってきてもらう。
例)持ち込みのできるお店、喫茶ランドリー(どんな人にも自由なくつろぎ)
<2>ハードな空間文化に合わせて作り上げる、心地よい場所を提供する場所側が人々の環境を整える。
人々が空間に対応するため、空間はより多くの人々に対応できるよう工夫を凝らす。
例)バイキング、楽天のオフィス ムスリム対応のメニュー
そして、今回の全体ディスカッションテーマは
「コロナ禍の都市について考えるうえで、今日の文献輪読で学んだ、もっとも重要なことは何か?」
でした。
実際に会うことができず接触機会を喪失したことにより、ネット空間でのコミュニケーションが増えたため、リアルとネットでの認識や感覚の比較についての考えが多く上がりました。
今回の輪読を通して、
人間の認識について視覚・触覚・嗅覚などといった様々な視点から、外国人と日本人との比較をしながら学ぶことができました。
特に空間認識においては、コロナ渦におけるオンライン空間と比較して考えることが出来たため、より身近に感じながら考察をすることができたのではないかと思います。
以上、「かくれた次元」の輪読についてでした!
今回で毎週の輪読が終わり、これからはグループ研究に移行して行く予定です🗓
この怒涛の輪読期間は、後から振り返ってみると楽しい思い出として残るようですが、6期生はどのような思い出となって残るのでしょうか・・・💭
最後に余談なのですが、、
私の班では、日本の”間”についての考察のときに
・LINEをすぐに返さない、あえてとる10分くらいの間
・バイバイを言ったあと電話を切るまでの間
・Zoomで解散となったあとホストがミーティングを終了するまでの間
の話で盛り上がりました。
いずれもみな、何かしらの気まずさを感じているとのこと・・・
特に3つ目のZoomについては、オンラインによる感覚の喪失や心的距離の拡大ということと合わせて議論は白熱🔥
そして、気まずさを解消するべく
「今回のゼミでは班員が積極的にリアクションボタン👍👏を使う」
という実験を行うことに・・・
最初のうちは 班員+2,3人 しかリアクションしていなかったものの、
徐々に増えていき、中盤では 班員+4,5人、
最後は7割くらいの人がリアクションしていました!
(ちなみにこれまでリアクションしていた人数は2人ほどでした。)
みんながしてるから自分もする、とても日本人らしいです。
実際にリアクションしてみると、
リアクションされた側だけではなく、リアクションした側も心的距離が近づいたように感じられるんですね!😳
実験のおかげで知ることができました!
春学期は残すところ4回となってしまいましたが、
このリアクションムーブメントは次回以降も継続して、ゼミ生みんなで盛り上げていけたらいいなと思います!🤍
(担当 Y.T)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?