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子宮筋腫、ゴロゴロ体験記。【その10:ようやく退院&帰り道の涙】

手術を無事に終え、予定していた日を2日延長して迎えた退院日。朝に診察を受けました。
超音波画像には、おへそと子宮の傷が映っていました。治るのに3ヶ月はかかり、出血もしばらく続くそうです。採血の結果は肝臓の数値が58で異常値、ヘモグロビン濃度は10.8と貧血。

自己血の返血をして鉄剤も飲んでいましたが、貧血は改善しておらず、また、点滴で薬剤が投与されたため、肝臓の数値も高かったのですが、日にちが経てば落ち着いてくるでしょう、とのことで退院の許可がおりました。

看護師さんに挨拶をして、退院の手続きを済ませ病院を出ました。(残っていたテレビカードは機械に通すとお金が戻ってきました)

いよいよ2時間半の道のりをひとりで帰ります。まず駅行きのバスに乗り込みました。席に座ることができ、ホッとしたのも束の間、バスの振動が傷に響いて痛い。10分ほどでしたが、出だしから気持ちがへこんでしまいました。

バスを降りて駅のホームへ向かっている途中、キャリーバッグに少し異変を感じましたが、気のせいかと思い、そのままホームに到着。電車を待っていると、ん?よく見ると、キャリーバッグのキャスターが1つおかしい。

確認する間もなく、電車に乗り込んだ拍子にキャスターの外側が全部取れてしまい、中心の部品だけが残っていました。『まだ、これから電車とバスを乗り継いで帰らないといけないのに、帰れるかなぁ。傷は痛むし、重たいバッグは持ち上げられないし、ひとりだし…』

電車に揺られて傷の痛みを感じながら、“そういえば、同じ病室だった2人の女性は旦那さんに迎えに来てもらっていたなぁ”と思い出すと、ちゃんとひとりで帰れるように術後のウォーキングを頑張っていたのに、こんなことが起こるなんて何だか悲しくなってきました。

目に涙を浮かべ、不安と沈んだ気持ちを胸に抱えながら電車を降りました。キャリーバッグは壊れたキャスターを浮かせながら、かろうじて引くことができました。晴れた空のもと、バスに乗ってなんとか家に着くことができました。

身体が元気な時は、ひとりで帰れるから大丈夫と思っていましたが、もし頼める人がいたら、退院時は一緒に付き添ってくれる人がいると良いと思います。何が起こるかわからないですしね。

* 術後は、貧血と肝機能の数値を聞いて身体の状態を知っておく(ヘモグロビン濃度:女性 12g以下は貧血、肝臓: AST/ALT 51以上は異常)
* 退院時は誰かに付き添ってもらうと心強い
* テレビカードは返金する機械がある

『子宮筋腫、ゴロゴロ体験記。その11 : その後の身体の調子。』では、術後1ヶ月経つまでの身体の様子と気づいたことについて書きます。

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