パノラマに写ルンです
昨日のダイアリーで書いたように、学生時代に語学研修で北京に行ったときの懐かしい写真を眺めていました。当時はスマホもデジカメもなかったので、あたしはフィルムカメラ(たぶんCanonかNikonのどちらか)に、36枚撮りフィルムを10本くらい持って訪中しました。そのアルバムが何冊もわが家の書架に並んでいて、その隣に、その後の訪中で撮った写真のアルバムを見つけました。
それをそのアルバムのページをめくっていましたら、なんと昨日のダイアリーでは撮っていなかったと書いた、北京故宮内の九龍壁、その全景写真が見つかりました。それが右の写真です。なんと、こちらのページに掲載していたのを完全に忘れておりました。1992年に北京を訪れたときに撮ったものです。
そのアルバムを眺めていたら懐かしくなってきましたので、ここで何枚か改めて披露したいと思います。まずは北京の天壇公園です。北京の旅行ガイドにもしばしば使われるので、見たことある方も多いのではないでしょうか。
北京に行くたびに、という程ではありませんが、それでも何度も訪れている場所です。確か釘を一本も使っていない建物だと聞いたような、読んだような記憶があるのですが、おぼろげな知識です。なお、この天壇公園の写真のみ1993年の暮れに訪中したときのものになります。
続いては北京飯店。当時も、西洋資本の新しくてきれいなホテルはたくさん建っていましたが、やはり北京のホテルと言えば北京飯店。東長安街、王府井の角に建つクラシックホテルで、落ち着いた雰囲気です。
それにしても、こうして見ると目の前の長安街に時代を感じますね。連結バスも古めかしいですし、街行く人の服装も、まだまだ垢抜けないところがあります。そしてまだまだ自転車が主力だった時代です。
次の写真は故宮内の宮殿前です。どの宮殿だったのかは忘れましたが、宮殿の基壇には流の彫刻が施されていて、確かこの写真の彫刻が故宮内で一番大きいものだと聞いたので撮った一枚だったと思います。
彫刻両脇の細い階段を籠担ぎの役人が歩き、皇帝は籠(輿)に乗ったまま、この彫刻の上を通ったのだそうです。最初に「皇帝はこの彫刻の上を通る」と知ったとき、こんな歩きにくいところを歩かされたのか、と疑問に思ったのですが、その後、輿に乗って上を通過すると聞いて納得したのも懐かしい記憶です。
故宮博物院に南から入場し北へ抜けると目の前には景山が聳えています。ちょっとした山で、頂上まで登ると息が切れます。でも、これまた多くのガイドブックに載っている、故宮の全景が眺められるので、北京に来たら登ってみたくなる場所です。
ただし、北京の北に聳えるので、故宮を撮ろうとすると逆光になります。写真が得意な人であればきれいに撮れるのでしょうが、あたしのような素人カメラマンにはなかなかうまい写真が撮れず、苦労する場所でもあります。それに北京はすっきり晴れることが少ないので。
そして最後に北京駅です。香港へ向かう特急列車は北京南駅から発車すると思いますが、この頃はまだそんな時代ではありません。当時も北京南駅はあったと思いますが、それほど大きな駅ではなかったのではないでしょうか。当時も現在も北京南駅に入ったことがないのでわかりませんが(汗)。
北京駅は、かつては前門のすぐわきにあったそうですが、現在は崇文門から程近い場所にあります。当時の北京旅行では、ほぼ毎回、崇文門に位置する新僑飯店に宿泊していたので、北京駅まで近いのでどんなところか見に行ったときに撮ったものです。このあたりもすべて変わってしまったのでしょう。
さて、ここまでの写真はご覧のようにワイドサイズになっています。当時発売された写ルンですのパノラマ版を持って行って撮ったものです。当時の北京は摩天楼はなく、横に長い建物や風景が多かったので重宝しました。
時には先の天壇のように縦に使って撮影することもありました。当時の北京の人は写ルンですを知らないからなのか、あたしが写ルンですを構えていると、こいつは何をしているんだろう、という顔をしてジロジロ見られた記憶があります。
ところで最後の一枚は、最初に載せた九龍壁ですが、アドビのPhotoshopの生成AIを使って、写真に写り込んだ人物を消去したものです。こんなことがいとも簡単にできるのですから、すごい時代になったものです。
https://www.rockfield.net/wp/?p=5638