見出し画像

「こんなに頑張ってるのにベトナム語が通じない、聞けない」を Duolingoから考えた

こんにちは。在カンボジアですが、Duolingoでベトナム語を再開して10ヶ月ほどになりました。ダイヤモンドリーグにもなんとか辿り着き、このままだと1年続けられそうです。

5年住んでもディクテーションができない

とはいえ、ベトナム5年在住経験有りなんて内緒にしたくなるほどに、ベトナム語のディクテーションが壊滅的です。習ったホーチミンの南部語とDuolingoでは発音が違う子音のDo行、Gio行、Ro行(Duolingoではz音、南部ではy音で発音)が原因のこともありますが、かなりのケースで母音が聞き取れていません。

ベトナムに住んでいた時も、私のベトナム語に慣れていた近所のママ友やアルバイトのHちゃんなどはある程度察してくれましたが、タクシー運転手などは定型フレーズ以外は伝えるのが難しかったです。

このdiều、母音も子音も声調も全部間違っていて泣ける
全くわからなかった

日本語の母音、少なすぎ問題

そこで、なんとなく思っていた、日本語の母音の音の少なさを改めて考えてみました。

Vietnamese Language | Wikipedia

ơ, â, a, ă  →「あ」に聞こえる  
i, y →「い」に聞こえる  
ư, u →「う」に聞こえる  
ê, e →「え」に聞こえる  
ô, o →「お」に聞こえる  

日本語の母音一語に対して、対応するベトナム語の母音の数は倍以上です。

上記のベトナム語の母音の発音はそれぞれ違うもの(ơとâ、iとyは同じ)なので、区別しなくてはならないのですが、日本語は母音数が少ないので、ざっくりこの辺りを「あ」、ざっくりこの辺りを「え」、のように認識するのですね。
大人になるまで日本語のみの環境で生活すると、母音の細かい聞き分けは必要のないスキルとして後退していくのかなと思いました。

RedditにはIPA(国際発音記号)チャートにベトナム語の母音を書き入れたノートがありました。これに日本語話者が感じている日本語母音の範囲を書き入れてみました。

IPA Chart for Vietnamese with English examples | Reddit

対応する英単語も書いてあるので、同じことが英語にも言えるのだと思います。英語が聞き取れない理由も色々ありますが、この「母音が聞き取れない」というのも理由の一つかもしれません。

ベトナム語の場合は、1音節中で以下の3つが揃ってベトナム人に聞き取ってもらえる発音になると思っています。

  1. 正しい子音(アルファベット表記なのに英語と全く違うため、外国人全般にとって難しい)

  2. 正しい母音(日本人にとって難しい)

  3. 正しい声調(中国人・タイ人を除いて難しい)

How to learn Vietnamese language, alphabet and pronunciation?
1のハンデは外国人に等しいが、日本人には2と3のハンデもある

1〜3の3つ揃えば完璧なのですが、 2つくらいまでなら聞き取ってもらえる感覚はあります。しかし正しいのが 1つだとアウトです。

文脈とか雰囲気とかハイコンテクストなもので、こちらのベトナム語を聞き取ってもらえる確率はゼロに近いです😂

ベトナム人に外国人のベトナム語を聞く余裕がないという意見もありますが、長い間ベトナム語とお付き合いしていると、ベトナム語というのはそれぞれの母音の発音のターゲットゾーンが狭いのだろうと感じます。(プラス、 6種類の声調があり、その組み合わせが無数にあり、組み合わせを正しくしないと別の意味になりやすい)

このベトナム語と日本語の違いの感覚をうまく表現している方がいらっしゃったのでご紹介しますね。

ベトナム語の発音は難しいことを前提に、挫折を防ぐ

「ベトナム語はこんなに難しいんだよー」というやる気を削ぐ投稿にしたつもりではありません。

ただ、日本人で(中国語未経験の)ベトナム語学習者は、何も発音について知らない状態でベトナム語に臨んでベトナムで生活し始めると、ものすごいパンチをくらって再起不能(ベトナム語嫌い)になる確率が高いです…私は倒れて再起したので笑、同じ状況の方に戻ってきて欲しい想いがあります。

発音は自己学習と共に、ベトナム語の上手な日本人の先生、あるいは日本語を話すベトナム人の先生に習うといいかもしれません。

ベトナム人の「ハァ?🤷‍♀️」に耐性をつける

また、ベトナム語が通じなかった時に「はぁ?」と聞き返されるのは、否定的な意味はなく、Sorry?のようなベトナム語の正式な聞き返し方なので気にしないことです。この "Hả"の声調(Thanh Hỏi)は一回下がって上がる「ハァ?(何こっち見てんだよ💢)」というような発音なので、日本人にとっては感じ悪い対応をされた!と思いがちです。
(Hả?の聞き返し、人文大学でロールプレイで練習しました笑。え?くらいの意味です)

Duolingoの1レッスンに何分かけるか

そもそもこんなことを考え始めたのは、母が1日に行うDuolingoの韓国語のレッスン数が非常に多く、とんでもない数のXPを稼いでいるため、どれだけ時間をかけているんだろう…と思ったら私と変わらなかったことでした。

聞いてみると、1レッスン2,3分とのこと。私は1レッスン8分〜12分くらいかかってしまいます。
やはり、ベトナム語だと母音の記号と声調記号を正確に入れるディクテーションや、新出単語が出た際の書き写し(丸暗記よりもハンノム辞典で漢字を調べた方が長期的には覚えられるため)に時間がかかってしまうのだと思います。韓国語は、なんとディクテーションが無いのだそう。ベトナム語も初級段階ではいらんよ、ディクテーション…(ぼやき)

また、Duolingoベトナム語の場合は日本語ベースで出来ないのも足枷になっているかもしれません。日本語と語順が同じの韓国語はスピード感を持ってできるんだろうなと、ちょっと羨ましかったです。

そんな訳で、同じDuolingoを使っていたとしても、ベースの言語が違ったり、ターゲット言語が違うなら、比べることに全く意味はないと感じました。地味ーに続けてダイヤモンドリーグにとどまり続けたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?