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ラーメン屋B男との婚活の話。

ふと、とある人の婚活中のnoteを見た。
悲痛な叫びが書かれてあった。
それを読みながら過去の自分のことを思い出したので書きつづってみる。

5年ほど前、私も短期間ではあったが婚活に狂っていた。
36歳のころだろうか。
周りもみんな結婚している。小学生の子供もいる。
おかしい、都心のマイホームで幸せな4人暮らしをしているはずだったのになぜ。
私は、慌てて婚活しだした。

マッチングアプリ1つに登録し、ひたすらコメントをやり取りし、たくさん会いまくった。
2か月で30名以上とは会ったと思う。
1週間に8人会った時もあった。(平日夜全部+休日の昼・夜)
友達や同僚に、すごいね!と言われて、すごいでしょ!と自慢していた。

最終的には付き合う人ができ、マッチングアプリを卒業し、その人と3か月付き合うも、価値観合わんと思い別れることに。
そこから元からの知り合いと付き合って、できちゃった婚になって、いろいろあって婚姻届けを出す前に一人で育てる覚悟をしてシングルマザーになった。
正確には、できちゃった婚ではなく、できちゃった未婚、である。

婚活当時、3か月付き合うことになった人と会う前に知り合った、有力候補だったラーメン屋のB男のことを思い出した。
インパクト強すぎて時々思い出す。

B男は3回ほどデートをしただろうか。

1回目、ご飯を食べ互いの話をする。
ラーメン屋で社員として働いており、夢は自分のラーメン屋を開くことだという。確か1こ下だからた当時35歳くらい。2時間くらいお話して別れただろうか。

悪い印象はなかったので、2回目、またご飯を食べに行く。
その時また、ラーメンについての熱い思いを聞く。文章を書くのも好きらしい。過去に劇作家をしていたこともあるとのこと。そして過去の彼女の話なども聞く。
1時間離れた乗換駅まで送ってもらう。
好感を持たれていることを認識する。

3回目のデートでそわそわしだす。
「今日、あの、引かれるしれないけれど、自分でもなんてことしてるんだろうと思っているんですけれど、すごいもの、持ってきちゃったんです・・・。」
え、何持ってきたん。
初めは花かな、とか、アクセサリーかな?くらいに思って、何を持ってきたか丁寧に聞く。

「自分でもすごいことしているってわかってるんですけど、ナンシーさんのことが好きになっちゃって、押さえきれなくて・・・」
なんか普通じゃない気がしてきた。結婚指輪か?いや、もしかして・・・

私「もしかして・・・結婚届ですか?」
「!! すごい!そうなんです!僕ナンシーさんと結婚したくてサインして持ってきちゃいました!」

ドン引き―!!!!
まだ手もつないでないのに。笑

その場は丁寧に過ごし(とりあえずカバンから出さなくていいとお願いし)、翌日お断りのLINEを入れたところ、数日後に長い長いLINEの文章が送られてきた。

※以下、5年前のことなので文章ややうろ覚えですが誇張はしていません


僕は○○県のラーメン屋さんで修業をしていました。
ある日大好きな▲ちゃん※の誕生日を祝うために、彼女が大好きなチーズケーキを買って、○○県から東京に車を走らせました。
(※元カノ。時系列的に○○県のラーメン屋さんで修業する前に別れている)

冬だったので、高速道路には雪が積もっていました。
早く会いたい気持ちで、僕は車を飛ばして走りました。
しかし車はスピンし中央分離帯にぶつかり、真っ二つに大破しました。

どうにかパーキングエリアまで走らせ、そこで僕はJAFを呼びました。
それでも彼女に会いに東京に行くんだ、とJAFのおじさんに泣いて頼みましたが、おじさんは家に帰るタクシー代のお金をくれ、僕は泣く泣く○○県に戻ったのでした。

そこから時は流れ、僕はある東京のラーメン屋で働いていました。

知り合いが訪ねてきて、池袋の有名な占い師に占ってもらったことを聞きました。
僕はなぜか占ってもらいたくなって、その占い師の店を探しました。
そして名前しか知らない、どこにいるかもわからない占い師をどうにか奇跡的に見つけだし、占ってもらうことができました。

『あなたはこれからとっても魅力的な素敵な女性に会う』

そう占ってもらいました。
そして出会ったのが、ナンシーさん、あなたなんです。

いやだから、しらんしーーーー!笑
ドン引き度300%。
だいたい車真っ二つになってなんでパーキングエリアまで走れるんだーーーー!
別れた彼女にケーキ持っていくなーーーーー!
そもそも、元カノの話いらんやろーーーー!

もう連絡してこないでください、私からも連絡しません、と送り、そっとLINEをブロックした。
数日後Facebookからの友達申請が来た。

家や最寄り駅を教えてなくて本当に良かった。
なんて人と婚活続けてしまったんだ。

ちなみに両親にも婚活の話をしていたが、2回目のデート後にB男の話をしたところ、その時点で両親は必死になって私を止めた。
「30代半ばになってまだラーメン屋を開業もせず夢見ているだけの男はダメだ。」
娘の将来を考え、その男は合わない、と何度も電話してきた。

「そうかなー?」くらいにしか思ってなかったけど、今なら親の言うことが正しいとわかる。
結婚届事件があって本当に良かった。
そのまま付き合って、ストーカーとかになっちゃうところだった。

とにかく人を見る目がない私。
どうやったらいいパートナーと出会えるか誰か教えて。
なぜこんなことになってしまうのか、誰か私を解明して。

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