見出し画像

かつて死んでしまえと思った母の話。と、元パートナーの話。

自分の息子と元パートナーのことを考えるうえで、今の私と元パートナーの関係が、昔の私と母親の関係に似ていると言われたので振り返ってみる。

30歳くらいまで母親が嫌いだった。
死んでしまえと何度も思った。
ヒステリックでわけわからんことで怒って私の気に障る事ばかりする。

実家に帰ったり、母が東京に遊びに来ても数日後には大ゲンカして、実家に帰らなきゃよかった/遊びに来ていいよって言わなきゃよかった、と後悔することを繰り返していた。

私は母が、兄と私を比べていたことをいつまでもいつまでも恨んでいた。
母は高校受験に失敗した際に、母に兄の代わりにしないでと泣いて怒って以来、私と兄を重ねることはやめた。
私が好きなようにやりなさいと大学も就職も何も口出さなかった。

でも私は30になっても、兄と比べていたことを引きずって母を許しきれないでいた。
ある時の大ゲンカで母に、「今はお兄ちゃんと比較していない」と言われ、「ごめんね」が欲しかった私はその返事にがっかりした。でも、確かに母は今私を苦しめる言葉を長らく言っていなかったと認識した。

母特有のヒステリーや思い込みの激しさで私をいらだたせることはあったが、兄のことでは何も私を苦しめていなった。

ある人から「もう許してあげたらどうですか?」と言われた。
目からうろこだった。
私の問題だったのだ。
私がいつまでも苦しみにしがみついているだけだった。
かわいそうな私でいたいだけだった。

5年くらいかけて、徐々に許せたと思う。
そうすると、母も私に対して優しくなり、あんなにヒステリーで最低な性格だと思っていた母のことを、そんな性格をわかってあげるのは私(と父)くらいだと思えるようになった。(ヒステリー自体もなくなっていった)。

私が母を怒らせ、私が母をヒステリーにしていたのだ。

今40歳になって、私と母はとても仲がいい。
前はしょっちゅうケンカしていたのに、今は年に1回もケンカしない。(ケンカするときは母の勘違いか、機嫌が悪いときにたまたま当たってしまった時、それでもすぐに仲直りできる)。

今は長生きしてほしいと思っている。
そして、母が大好きである。

そんな私と母がいがみ合っていた過去を知っている人が、今の私と元パートナーの関係は同じだといった。

元パートナーを死んでしまえと思っていた。

息子はその人がいないと生まれてこなかったわけだが、存在を消したかったし、ヤツをなかったことにしたかった。

もう怒るのやめて許してあげたら?
ってそういうことなのかな。
元パートナーの存在を消しても憎しみは消えないし、それが息子に引き継がれていく、と言われた。

嫌い嫌いと思って避けているのは自分だけで、被害者ぶっているのは私なだけで、私の問題なのかもしれない。(しかし、まだ好きだとは思えない)

そんなことに気づいて、心臓がドックンドックンなって、頭が痛くて胃も痛くなってきた今日この頃です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?