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東京VS .大阪 どっちがどっち?

もう、誰も何も言わないこの東京対大阪論争。

大阪府出身、関西・首都圏に親戚多数、の東京在住7年のななつぼしが、ななつぼしなりに思うことをつらつらと。

①東京対大阪、の構図はおかしい。

東京と大阪、単体で言えば、そりゃあ、東京の方が上です。でもですね。大阪は、北に、神戸と京都を控えさせています。まあ、この3府県はめっちゃ仲が悪いですが。神戸も京都も「大阪と一緒にせんといて」と思っている。が。大阪があるから京都と神戸があり、京都があるから神戸と大阪があり、神戸があるから京都と大阪があるんです。この3つは「ジャンケン」みたいな関係です。神戸のスノビズムは、大阪で築いた富をベースに成り立っています。

東京の新宿=梅田、銀座=心斎橋が近い関係です。この銀座と新宿の距離が、梅田と心斎橋は地下鉄御堂筋線で6分!!ですよ。難波まで8分かな。ほんのそこいら、です。東京でいえば、東京駅と日本橋、ぐらいですかね。大阪には「池袋」はない。あと、秋葉原の代わりに「日本橋(にっぽんばし)」がある。

一般的に、「神戸」と「横浜」がなんとなく対で考えられてしまうでしょうが、梅田〜神戸は、JRの新快速で15分。めっちゃ近いのです。その間が、たとえば東京でいうところの「東急東横線沿線沿線」みたいに「阪神間」とされているのですが、いっときますけれどね。。。このセレブエリアと呼ばれる東京の「城南地域」。ものすごく、関西人が多いです。

これは、確固とした理由があります。

たとえば、品川に新幹線「のぞみ」が停まるようになって久しいですが、関西人は、ちょっとでも関西に近い方に住みたい。だから、給料が安ければ横浜になり、給料が高ければ目黒に住むんです。で、できれば、品川で新幹線に乗りたい。

できれば、東京とか上野での乗り換えは、したくないのです。江東区とか浦安とか嫌なんです。

そして。関西人は、何も23区にすめないのに東京にいる意味はありません。

歯を食いしばっても23区にとどまろうとする。都心5区か、プラス世田谷区ぐらいには住んでいたい。埼玉でも、浦安でもいいわ、なんて、思わない。でも、新横浜が最寄りになる町田には住むかもしれない。。それより田舎に住むなら「もはや東京である必要性がない」のです。関西に帰ろうって思いますよ。

そして、実は、東京に住む関西人の多くが、都心からほとんど外に出ません(私だけ?)。

と、いうのは、東京に住んでいて、横浜やら浦安やら浦和在住の人と、ご飯を食べるといったら、絶対都内になるんですよ。これ、本当に不思議でしたあ。。。

大阪に住んで、神戸の子とご飯ということなら、3回に1回は神戸になりますよ。京都の子なんか「大阪なんか、都会すぎて行かれへん」とかなんとかいって、100%京都に呼びつけられます。なんとなく「大阪に行くなんざ、みやこびとの沽券に関わる」と、思ってるっぽい。

でも、東京だと、都心に近いところに住んでいると、みんなえらい遠くから出てきてくれます。なんだったら、「東京に行く用事ができて嬉しい」ぐらいの勢い。「近いですよお」なんて言いながら、1時間かけてきてくれる。最初は恐縮していたのです。湘南の人とご飯を食べるなら、横浜あたりには行くのが筋ではないかと。でも、「新宿?行きますよ」と言われてしまって、押し切られてしまう。

かくして、東京に住む関西人は、都心から出る機会を失うのです。だから、東京以外何も知らない都心在住関西人が誕生するのです。いや、私だけか。


②東京は、歩いている人が多い。


東京は、ほんまにどこもかしこも、人がよく歩いている。これには驚きます。

関西では、車です。どこでも車。でも、東京の23区内、みんな歩いている。なんか歩いている。いっつも歩いている。真夜中でも歩いている。

「歓楽街」っていうのが、どこにでもあって(副都心っていうだけで、新宿、池袋、錦糸町、それ以外にも、地名で知られる町、たとえば下北沢とか三軒茶屋とか、三宿とか、、代々木とか、四谷とか、中野とか、、、あとなんだ?)、夜中にフラフラ歩いています、結構な人数が。

しんじられないですよ、関西人からすると。

「この人たち、どこからきてどこに行くのかしら」と思います。


③ちっちゃいお祭りを真面目にやる東京


都会のくせに、ちっちゃいお祭りを意外とやってますね。それも、割と「歴史ありそう」な風で。関西だと「地元の子供会のおまつり」レベルでは、と思うようなのを、大の大人が関わって、大真面目な祭り、御神輿あり、が、あっちこっちでやっています。関西人は「祇園祭と、天神祭。以上。」。

④おしゃれな男性が多い東京、LGBTQもまとまれる

東京は男性がオシャレです。おしゃれっていうと褒めているみたいですが、いや、褒めているんですけれど、夏に浴衣なんか着てる男があっちこっちにいるのを見ると「ええっ!!」と思います。なんだろう、「そんなに服装に関心のある男性が、関西には少ない」とでもいうんでしょうか。東京は服装で自分を主張している人が多い。

ま、関西はあっついので、ただのオシャレで夏の夜に浴衣なんか着てられないのですけれど。たぶん、アパレル関係に進もうと思ったら、当然大阪では埒が明かないので、東京にくるんでしょうね。だから圧倒的におしゃれピープルが集まっていますし、LGBTQな人々も、比率が多い気がしています。全国から集まっているのでしょう。。関西でもいますけどね。阪急東通り商店街にはいました。

⑤花火見物は江戸名物?

昨今は新型コロナの影響で中止が多いでしょうが、元来、東京では花火大会が大変たくさんありまさう。狭い都心のあっちこっちで日を変えて花火をあげていて、それにあっちこっちから洒落込んで来る若者でぎっしり。お金もあるんですね、きっと。そして、お金のない若者が、集まってくる、、、遠くから。花火大会って、交通費だけで行けるから。しかも交通費安いし。関西なんて、若者はルミナリエにも行きません。

⑥大阪は、万博以外には「しらけ鳥」


何かイベントをする際、案外東京の方が盛り上がります。東京五輪だって、最初こそ、誘致前こそ「そんな、お金もないのに」「五輪の時代でもないだろう」と批判ムードがありましたが、いざやってくるとなると、なんだかんだ、チケットが争奪戦になる。コロナで実際の五輪はひそやかに行われましたが、あれが普通に行われていたら、なんだかんだ盛り上がったはずです。これは、メディアの力が大きい気がします。

大阪では世界陸上の際、もう全然盛り上がっていなくて、「もったいない話だな」と思ったものでした。織田裕二が怒るぐらい、白けていました。

ですが、そんな関西人が、これだけは特別に好き、なイベントが「万博」。

たくさん人が来た、70年万博の成功の思い出があるからなのか、関西人は万博が好きですね。万博って、〈くいだおれ〉の側面があるからでしょうか。。


⑦大阪は商人の街、東京は役人の街

この点、東京に住んで初めて実感しました。

皇居の周辺の凛とした雰囲気は、関西にはどこを探してもありません。というのも、皇居の周辺には、官僚の街「霞ヶ関」、政治の街「永田町」があり、まさしく「政治の中心地」であり、「マジの警備」が敷かれています。

また、都心には各国の大使館がたくさんあります。大使館って、ランドマークになっていないし、日本国民にとって、そんなに用事がある場所でもないですし、地下鉄の駅名が「アメリカ大使館前」みたいになることもない。

だから、普段は意識していないのですが、何かの用事で周辺に行ってみると、やけに物々しい警備が敷かれているのです。

大使館の警備は、まず、民間のガードマンではなく、警視庁のお巡りさんが担当しているので、その姿勢と体格と表情にホンモノの威圧感を感じます。何と言ってもピストルを持っていますからね。そして、現場の警察官は、柔道などで鍛えていますので、漂う緊張感も違います。腰の低いおじいさんがやっている警備とは全然違います。

さらに、車の突破を防ぐ、トゲ付きの可動フェンスなどを道路脇に備えていたりします。備えているということは、「車が制止を振り切って突破することもありうる」と想定されているということですから、国と国の間のギスギス感といいますか、新聞で読む「国際情勢」が、生で感じられます。

アメリカ大使館、ロシア大使館、中国大使館の周辺にたまたま行ったことがありますが、警官の数も含めて、すごい威圧感ですよ。道に迷ってうろうろしていたら「テロリストと間違われたらどうしよう」と、ちょっとドキドキします。

これが、「ベトナム大使館」なんかだと、ほとんど何の緊張感もありません。「豪華なおうちだな」という程度です。一応ポリスボックスがあって、若い警官が立ってることもありますが、、、土地に馴染んでいます。

あとは、政治家の自宅、というのも、東京に住んでいると不意に出逢います。

犬の散歩をしていると、立派な住宅の前にポリスボックスが立っていることがあります。現役閣僚の自宅なんですね。政治家は地方で選出されますが、当然家は東京に持っているので、そうなります。というわけで、不意に警察官が棒を持って立っているのに出会う。それが東京という街です。

一方、大阪は、正真正銘、商業の街です。

阪神大震災で海外からの荷物が一気に横浜に取られたとか。

繊維産業もほとんど中国にとられたとか。

そういった大きな流れは事実ですけれども、東京で大きな顔をしている会社の発祥が、大阪であることはとても多いのです。住友は大阪のものですし、パナソニックもサンヨーも、朝日新聞も毎日新聞も大阪から出ました。ということは、東京でできた新聞というのは大手では読売しかなく、新聞とテレビを系列にしている段階で、3分の2は、大阪のメディアなんですよ、ということを、東京の人はあまり意識していないのではないか。

そして、ハイカラな西洋文化の入り口は、これもやはり神戸であり、関西の方が、西洋かぶれ度合いが高いですね。ハンバーグ食べて、カレー食べて、コーヒー飲むという文化は、日本では神戸が最初です。日本にフランスパンを紹介したフランス人は、芦屋に住んでいます。


⑧大阪と東京、集まる人間のタイプが違う。


大阪には、西日本全体、四国、中国、北陸から人がきます。

一方、東京には、北海道・東北・中部・関東一円から人がきます。

気質的に、同じなはずがありません。

私は、雪の降る長野県に住んでいたことがあるのですが。。。

雪が降る地域の人は、我慢強くならざるを得ない。なぜかというと、雪が降ったら雪かきをしないといけないからです。

この雪かき、本当に忍耐が必要です。車に乗るたび、フロントガラスとリアガラスに溜まった雪を取り除かないと車が出せません。これがどんなに面倒くさいことか。会社から外回りをして、3ヶ所を回ったら、3ヶ所で雪かきをしなくてはいけないのです。

スタッドレスタイヤを履いていても、駐車場から車が出せないことは、割と良くあります。誰か近くの人に押してもわらないと動かせません。

スタッドレスタイヤだから道で滑らないかというと、全然そんなことはなく、制御不能になることは、よくあります。そのせいで車をぶつけて修理になっても、免責にはなりません。涙をのんで修理するしかありません。

雪がやっかいなのは、誰のせいでもないので、文句を言う先がないことです。毎日毎日雪がドサドサ降って、「いい加減にしてほしい」と思ったとしても、言っていく先がない。

でも、屋根にあまりにたくさん雪が積もったら、お金をかけてでも降ろさないと家が潰れてしまうかもしれないし、軒先の雪をどかさないと玄関ドアが開かなくなって不便するのは自分たちです。また、屋根の雪が落ちて子供が埋まり、遺体で発見される、といった悲劇も十分にあり得ますから、やらざるをえない。雪という自然現象は、常に何かしらの懸念を孕んでいます。

人間の忍耐力が鍛えられないはずがありません。

だから、東京の人は、大阪の人より、忍耐強い人が多いです。

しかし、この「忍耐強さ」は、良いところもありますが、悪いところもあるような気がしていて、たとえば「ブラック企業」って、大阪には少ない気がします。

半グレ系のブラック企業は関西の方が多いとは思うのですが、普通の中小企業で、サビ残が多いとか、上司が帰るまで帰れないといった雰囲気は、関西の方が少ない気がするのです。そこまで我慢する社員が少ないというのでしょうか。。。電車も早くなくなりますし、通勤時間も短いですし。

メディアでは語られない、東京と大阪の違い。

みなさんはどう思われますか?









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