新年の大掃除

 令和6年能登半島地震は大変な被害が出て、被災された方々には、おかけする言葉もありません。
 お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするばかりです。
 我が家は駐車場に亀裂と段差が生じ、家屋の土台にも沈下が発生しましたが、被害は微少といえます。ただ、電気は来ていますが断水です。飲み水は、数年前から続く珠洲市方面の地震に備え、娘たちが買い置きしてくれた、ペットボトルが数ケースあって助かりました。
 困ったのはトイレを流す水です。これも使い終わった浴槽の水を流さず取っておく習慣が幸いしましたが、何日も持ちません。
 奥さんが向かいのお宅の井戸水をいただけるようお願いしてきました。錦鯉用の井戸水なので飲料には不適ですがと、快くいただけました。
 早速物置から、ベビーバスとバケツを探し出し、ベビーバスを玄関の床に置き、バケツを持ってお向かいへと向かいました。もちろん私は運搬係ですから追従します。
 立派なお庭の隅で、バケツを並べてホースの水を入れ始めたら、奥さんが何を思ったか「私が一度運ぶわ」と最初のバケツを持って家に帰りました。
残りのバケツを汲み終わって、左右にもって家に帰ったら、奥さんが玄関の床を拭き掃除しています。見ると床が水浸し。私が尋ねる前に奥さんが、ベビーバスの底を見せて、「栓がなかったの」と半べそです。非常時だからと節電して玄関が暗かったので、栓がしてないのに気付かなかったとのこと。
いつも冷静沈着な奥様にしては、らしからぬポカ。「暮れにしっかりお掃除ができなかったから、ちょうど良かったわ」と負け惜しみを言いながら、新年早々に玄関を大掃除する奥様でした。

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