【ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE EDITION】クリアした感想
※ 注 意 ※
このnoteは
ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE EDITION
のネタバレを多分に含んでいます
■ 待ちに待ったDLCがきたぞ!
さて、ELDEN RINGのDLCが来て10日以上が経ちました。皆さん、影の地にていかがお過ごしでしょうか。
私はなんとかクリアしました。
あまりに苦労しすぎて一度クリアすることを諦めました。が、色々工夫してどうにかラスボスを倒せました。
今回はプレイした時の感想とか、まあ苦労話とか愚痴とか、そういう話が中心のゲーム感想noteです。
早速本題に入りたいところですが、まずはプレイスタイルから話させてください。これがある意味苦労の根源でしたので……。
‥ 狭間の地の褪せ人(プレイヤー(私))
私は魔術主体のビルドでやっていました。たまーに祈祷や神秘に振ってみたりもしましたが、杖と聖印の持ち替えとかに戦闘中頭が回るほど器用ではないので結局杖一本(たまに二本)で乗り切りました。
どういう魔術が強いかとかはあまり気にせず、好きな魔術(冷気系とか輝剣とか)を主力にしてました。
で、狭間の地のどこまでを制覇したかというと。
トロコンしました。
基本アクションが苦手なので、できるとは思ってなかったのですができました。もちろんレベル縛りなんてもんはしてません。好き放題レベルを上げ、白呼びはせず、遺灰とのタッグマッチでなんとかマレニアまでぶっ倒してきました。クリアレベルはだいたい150オーバーでした。
エルデン買ったのが発売直後からやや経ってからだったので、特にネタバレとかも気にせず攻略動画を見ながらやってました。おかげで意外と苦戦することなくトロコンできたように思います。プレイスタイルのせいか、実はマレニアよりもエルデの獣に苦戦したのも今となってはいい思い出です。
さて、狭間の地の隅々まで探索したり、他のビルドも試してみたりしつつ、エルデン熱が一旦静まっていたある日のこと。
DLCを制作しているという公式からの発表がありました。
人並みに楽しみにしつつ、他のゲームを遊びながらも待つこと数ヶ月。いよいよ正式な発売日の通知が来ました。
6月21日。よほど楽しみだったのか、あまりやらない予約購入までしてしまいました(普段は評価を参考にしたり、見た上で無視して買うタイプです)
‥いざ影の地へ
そうしてやってきました6月21日、DLCの解禁日。待ちに待った解禁日の早々にプレイを開始……したかったのですが、何故か猛烈な頭痛に襲われプレイしたのはその翌日。
さて、公式の情報を頼りにモーグウィン王朝の繭の前へ。そこいいたレダとやらの話に従って枯れた手にタッチすると、その先はもう影の地。狭間の地とは全然違う雰囲気の、薄暗く暗鬱な雰囲気の世界です。
うーん、墓、墓、墓。
とりあえず祝福点火してトレントで走ってみるか!
後ろからの一撃。
は?半分以上HPが吹っ飛んだんだが?
そしてもう一撃。
死んだんだが????
なんだこの火力。
魔術ビルドゆえ体力や耐久が低いというのは分かっている。
しっかし、こんなに減るかね!?
と、そんな感じで影の地の洗礼を受けました。ちなみにリベンジしようとして3回ぐらい負けました。トレーラーにも出てきたそれが呪剣士という名前である、というのは後々になって知ることになるのですが。まさか第一村人の感覚でザコ敵として出てくるとは。
とはいえこの時はこれをザコ敵としても認識しておらず、たまにいる超強いモブ(エビや大熊みたいなもん)だとばかり思ってとりあえず先に進んでみることに。地図拾って北に行ったら正道っぽいので南の建物に。
で、いるわいるわ普通の兵士。まあ楽勝やろ……と思って挑みかかり、頭を斧でかち割られました。
いや、攻撃力高いな?
この辺で、ともかく敵の攻撃力が高いことに気付きました。どうやら影樹の破片を使って攻撃と防御を高められる様子。なるほど、狭間の地でやったみたいな種子集めみたいなことをやるらしい。世の中にはコレを縛る人もいそうですが、そんなプレイヤースキルは私には無いので、ともかく拾っては加護を受けることを繰り返しました。
‥影の地の洗礼
そうして地道に影樹の加護を受けたりレベルを上げたりしつつ、そのへんを歩いている焼炉のゴーレムに焼却されたりザコ敵に粉砕されたりもしつつ。
いよいよ最初の大ボスに挑む。
最初に挑んだのはエンシスの城砦のボス、レラーナ。見た目、そして名前からして明らかにカーリア王家の関係者だとワクワクして挑みかかります。
惨敗!惨敗!惨敗!
冷気のつぶてをガツガツ当ててもHPは半分も減っていない。魔術耐性が高いだろうと岩石弾を持ってきて叩きつけてもどうにもダメ。ある程度避け方が分かってきた……粘れば勝てるか?と思いきや、第二段階に入ってめちゃくちゃされる。遺灰を呼んでもどうにもならない。
(この時使った遺灰は黒き刃ティシー。プレイした方ならご存知、実はバグで敵のHPが回復するという仕様になっていました……)
ともかく、初めてのボスは散々に負け。
こりゃ勝てんな。
と、さっぱり諦め他の場所へ。再び影樹の欠片を集めたりしつつ、三叉路を西に抜けて今度はベルラートに行きました。何だか城砦よりも広そうな町のマップは、かなり探索のしごたえアリ。ストームヴィルとかでもそうだったけど、こういうダンジョン探索はやっぱりかなり楽しいですね。
……欲を言えば、ラダの実とかいうただのクラフトアイテムや低レベルの鍛石を、明らか何かありそうなどん詰まりに置くのは萎えるので止めていただきたいところではありますが。このラダの実、他のダンジョンでもやたら置いてある印象です。狭間の地のロアの実ポジションだと思うのですが、こんな特別感のある配置で置かれていたことは少なかったように思います。
そうしてトントン拍子に進んで町の奥の奥。獅子舞とはNPCを呼んで殴り合い。加護を積んだおかげか、ここは比較的すんなり突破。
よし、そろそろレラーナに挑めるだろう!
勝つぞ!
負けた!
また探索だ!
お、建物があるぞ。西の霊廟か。
なるほど宿場地下のボスみたいなもんか、これなら勝てるか?
いや勝てないな……(10敗以上して辛勝)
もう勝てるだろ!もう勝てるだろ!
いや勝てないな……。
と、そのようにして成長と挫折を繰り返す。要はいつものフロムだったわけです。それにしても攻撃力が高いなというイメージ。
とはいえ、死ぬほど苦労してレベルも存分に上げ、確か180近くまで上げてなんとか突破することができたのでした。
そんなレラーナを筆頭に、影の地ボスは狭間の地以上にクソつよボスばかり。やられながら動きを覚え、やられては魔術を付け替えの悪戦苦闘の繰り返しで、それでもどうにか話を先に進めて行きました。個人的にはメスメルが好きなボスです。見た目よし、設定よし、戦ってる時の楽しさよし。PVとかトレーラーで目立つだけのことはあります。ファンアート増えてくれー。
そうやって何だかんだ楽しみながら巡った影の地。
その果てに、最後の敵が越すに越されぬ大関門として現れたのでした……。
■ 詰み詰みの詰み!
さて、文字通りの最終関門。ラスボスとして立ちはだかったデミゴッド。
約束の王、ラダーン。
展開についての演出はまあ後述するとして、強さ。
当然、強い。
そりゃそうです、ラスボスですから。それでも、私も一応狭間の地をコンプリートして影の地も駆け抜けたプレイヤーの端くれ。戦ってる最中、これはいけるなという感触がありました。
第二形態に入るまでは。
‥最強のラスボス
分からん。
さっぱり分からん。
10回20回と倒されるうちに、なんとなくどんな攻撃を振っているのかまでは分かるようになりました。が、分かったところで避け方がさっぱり分からない。途中で盾受けも試したものの、それでもやはり耐えきれない。録画して攻撃を見直して、なるほどと理解しても見切れない。
一時間、二時間と時間を浪費して今日は無理だなと諦め、かれこれ三日。
もういい。
私はコントローラーを置きました。
飽きた。
第一形態と戦っていたときの熱中など、もはや欠片もありません。勝てないのはひとえに私が弱いのでしょうがない。強さに対する文句は……まあ無くはないですが、勝ち方を確立できない方が悪いので文句は言うまい。ゲームが悪いとかじゃなく、ともかく飽きた。それだけのことです。
ここまで読んだ方には少々申し訳無いですが、まあそういう、ありきたりな理由で、私は一度クリアそのものを放り投げました。
その後、ネットの情報を元に盾を持って再挑戦。
何とかラスボス撃破を果たしたのでした。
強かった。強すぎた。マレニアよりも、同社別ゲーのゴースの遺児(Bloodborne)よりも苦戦した。本当にアクションゲームが好きな人向けの難易度だなとやってて思いました。正直ラスボス戦は成長や手応えを感じることはあっても、楽しさはまるで無くてさっさとクリアして(もしくは諦めて)止めたいこのゲーム止めたいとしか思ってませんでした。
ただこれは、ゲームの問題というより顧客層の問題だと思います。私向けのゲームではなかった、それだけのことでしょう。
そもそもさしてアクションが得意でない私がどうしてフロムゲーに手を出したかというと、Bloodborneをプレイしたからなんです。
すべてを語らないシナリオの妙にやられ、脳に瞳を宿すまであれこれとゲーム内の描写に思索を巡らせたものです。Bloodborneにも大層苦しめられましたが、それでも未だに好きなゲームです。
ただ、残念ながらELDEN RINGのDLCについては、ぶっちゃけBloodborneほどの好感を持つことができませんでした。ボスの難易度はまあしょうがないとしても(正直、分身攻撃は見た目がダサいとは思いますが、まあそれだけ)シナリオの方でもちょっと自分には合わないな……となってしまったので。良い悪いではなく、とことん自分に合わなかったんだなーという感じです。
‥DLCのシナリオについて
もう少しだけ、詳しく話してみましょう。
これは本当に、恐らく少数派の意見なんですが。
DLCのシナリオが好きじゃない。
大変申し訳無いのですが、好きになれない。
DLCのシナリオの流れですが。主に血の騎士アンスバッハの話を聞いていくとなんとなく見えてきます。
何故最後に立ちはだかるのがラダーンなのか、そして何故ミケラが彼を我が王と呼ぶのか。
どうにも、ミケラはモーグの肉体にラダーンの魂を降ろしたようです。アンスバッハからは、モーグの遺体が持ち去られたという話が聞けます。そしてこの世界では、肉体は魂に引っ張られる形になるようです。如実にわかるのはマリカとラダゴンの関係。だから影の地への突入条件に『ラダーンとモーグの撃破』があるんですね。
まあ……この展開がちょっとね、唐突すぎるというか。
モーグの遺体うんぬんの話、DLC前には全然話が出てこなかったんですよ。遺体というか、その死がクローズアップされていたのは死王子ゴッドウィンの方です。ミケラとラダーンの関係についてもそうです。
約束の王とか言ってますが、そんな約束こっちは知らん。
フロムゲー特有というか、ダクソ以降の有名タイトルでありがちというか、まあ知らんとこで上位存在がなんやかんやしてるというのはもはや恒例行事ではあるんですが。それにしたって「そんな話あったかいな」という感じでめちゃくちゃ白けてしまったのです。とはいえ、テキストの見逃しとかがあるかもしれないので非は私にあるのかもしれません。
フロムゲーのシナリオなんて考察5割ロールプレイ(妄想)3割だよと言われればそれまでなんですが、それにしたって解明されない話や知らん間に動いている話が多いなぁ、と……。
なんというか、ミケラ関連の話は終始「知らんがな」と思ってました。
あ、ミケラ=トリーナの話に明確な回答をくれたのは良かったと思います。あとマリカの出自についてフォローされたところも嬉しかったポイント。
‥ついでにもうちょっとシナリオの掘り下げを
そもそもDLCをやる前、ELDEN RINGを一通り遊んで。掘り下げてほしいと思ったのは死王子ゴッドウィンや陰謀の夜。他には宵眼の女王、永遠の都関連あたりが気になっていたのでした。
……が、蓋を開けてみればこれらに関連する情報はほとんど出てこなかったわけです。
いや、間接的には色々あったんですが。これと明言されるような出来事はほぼ無かったかな、と。
一方で、全くの謎に包まれていたミケラのことは明らかになりました。これまでのことを考えれば情報の洪水レベルでやってきたこと、やりたかったことが表出したわけです。
ただまあ、なんというか、私はミケラに対して感情移入や同情が全くできなかったので正直「あ、はい」みたいな気分にしかならなかったんですね。
いや、実際はもうちょっとミケラに対しての感情はあります。
ミケラは身を削り、心を捨てながら、神人として新たなる律を掲げるために旅をしてきました。背景にはもしかしたら、妹を宿痾から救えなかったという苦悩があったのかもしれません。故に我が身を削って、旧い律の王であるプレイヤーに立ちはだかるその姿には感動を、強い感動を覚えます。
…………。
などと言うと思ったか。
人々を洗脳し、モーグとラダーンの死を好き勝手使った挙げ句に、マレニアのこともゴッドウィンのことも放りだし、神を気取るわりに戦いはラダーン頼りというクソ雑魚ぶり。いっそモーグの肉体を乗っ取ったのが肉体全てを捨てたミケラで自分で、自分の手で戦うんならまだ見直したものを。
ぶっちゃけもうお前が神でラダーンが王でもいいよ。
で、半身を捨てる前から救えなかった者だらけだったクソ雑魚デミゴッドがどうやって優しい世界なんてものを作るんだ?
いや、罵詈雑言はここまでにしておきましょう。
……ともかく、ミケラが勝利した後の世界がどんな感じで救われるかというビジョンがまるで見えてこないんですね。
具体的に世界がどうなるとかじゃなく、ミケラの理想が全く分からない。しろがね人や忌み子(角人)も別け隔てのない世界でしょうか。愛を捨てたミケラにそれができるんでしょうか?そもそも、そういった考えを最後に現れたミケラはまだ持つことができているんでしょうか。金仮面卿いわく視座の揺らぎ、神の感情など律には不要とのことなので、全部捨ててきたミケラは一応正しい律の姿をしているのかもしれない。
でもそれはそれとしても誘惑してくるし何だかまだ感情があるように見えるしで、こいつが新しい律になって理想の世界を築く未来が全く見えない。だからこそちゃんと倒せということではあるんだろうけど。
にしても、これまでの道中散々蔑まれてきたしろがね人のように、己の足を使わずラダーンにおぶさっている姿は実に滑稽で象徴的でもあります。
ミケラはどれほど恐れられても、永遠に未熟な体から脱却できない、弱い神だったのでしょう。
とはいえ、ミケラのことは設定が語られたものの、その足跡や意識はやはり語られている部分が少なく、その人物に感情移入できるような描写があまりなかったという印象です。
フロムゲーは想像で補うものだと言われても、ひとつの作劇としてミケラの物語を見ると、やはり色々と不十分だと感じます。
しかし、プレイヤーの中には当然のことながら、このシナリオを高く評価する人もいます。それは何らおかしなことではありません。
というのも、ディレクターの宮崎氏はTRPGを愛好しているとのこと。TRPGはゲームマスターとのロールプレイの中で物語を生み出していくものです。ELDEN RINGもまたそういった文脈の中にあり、語られないところが多くあるというのは、つまり『自分で物語を作れ』ということなのだと思います。
ミケラがどういった人物だったのか。モーグは、ラダーンは魅了されていたのか、それとも心からその優しい世界を共に夢見たのか。それはきっと、このDLCを自らプレイした人が決めることなのでしょう。
ただ、自分はもっと多くの解明、もっと多くの描写を求めてしまった。だから反りが合わなくなってしまったのでしょう。
………………ちなみに。
フロムゲープレイヤーらしくちゃんと妄想した結果が前述の罵詈雑言です。
策謀を巡らせ傀儡の王に戦いを任せ自ら戦わない神人など、ゴッドフレイやラダゴンといった英雄と戦ったプレイヤーにぶちのめされて見下されるのが当然よ。というか直接殴らせろ。何が神だ。
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