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【Skul : The Hero Slayer】遊んでみた

最近、PSPlusに加入してみました。ということで、4月にフリープレイに来たゲームを遊んでみました。タイトルは、

【Skul : The Hero Slayer】

このSkulというゲーム、発売自体は2021年の作品です。私はフリープレイに来たのを見て初めてこのゲームを知りました。
この作品の情報は少なく、日本語版ウィキペディアの記事すらありません。開発会社のホームページやエンディングのクレジットを見る限り、どうやら開発会社は韓国系の会社のようです。恐らく新興、インディーズの会社だと思われるのですがこのSkul、とても完成度が高いと感じました。

緻密なドット絵 中央にいるのが主人公

1.ゲーム性

Skulは2Dアクションゲームです。さらに細かく区分すると、アクションに加えてローグライクの要素が強く含まれています。主人公はサムネイルやカバーイラストにあるように骨のモンスター、スケルトンです。
フィールドは大きく分けて5つの階層に分けられ、階層ごとにだいたい4、5のフロアがあります。
フロアを攻略して自分を強化するアイテムを入手していく、という点では比較的スタンダードなゲーム性をしています。ローグライクといえば不思議なダンジョン系を思い浮かべる人も多そうですが、ふしダン系とは違って、敵に攻撃したり自分を回復したりするアイテムの持ち運び自体はできません。

さて、そんなスタンダードなローグライクゲームであるSkul最大の特徴が、
『 頭蓋骨を入れ替える 』
というものです。

頭を変えると体まで変わるぞ!

前述の通り主人公はスケルトンなのですが、フロアを攻略するなどして頭蓋骨を手に入れると、手に入れた頭蓋骨に応じた能力を入手できます。この頭蓋骨は『スカル』と呼ばれ、他のゲームで言うところの職業やクラス、ジョブといったシステムのような感じですね。
手に入れたアイテムに加えて、このスカルを入れ替えたり、あるいは強化することによって主人公は強くなっていきます。

しかし実際のところ、強化において最も重要なのは『アイテム』です。
前述の通り、アイテムは道中で使用するのではなく、持っているだけで効果があるものです。
ゲーム中での名称は『アイテム』ですが、役割としては『装備品』です。
このアイテムには独自の効果に加えて二つ、固定で別の効果があります。
実際に見てみないと分かりにくいのでアイテムの画像を見てみましょう。

上の丸く囲ったところがアイテム独自の効果、下の四角で囲った二つのところが付与されている効果です。
注目してほしいのが下の四角の部分。四角で囲った部分は碑文と呼ばれており、付与された効果には数値が振られています。この数値が一定以上になると書かれている効果が現れるという仕組みです。一つで現れる効果もあれば、二つ三つと数値を重ねなければ現れない効果もあります。
より強力で効果的な効果を発揮させようとするなら、同じ付与効果を持ったアイテムを集める必要があるということです。
このアイテム、付与効果の組み合わせがこのゲームをさらに面白くしているポイントです。アイテム同士、付与効果同士、そしてスカルの組み合わせを考えることにともかく熱中しました。強力な組み合わせもあればコンセプト重視、ネタ重視で大して実用的でない組み合わせまで多岐に渡ります。

ただゲームをクリアするだけでなく、様々な組み合わせ(ビルド)を試して自分好みの攻略法を見つけていくことができる、というローグライクとしては優れたシステム性になっています。

2.ストーリー

【Skul】は最初の方でも書いたとおり、スケルトンが主人公のゲームです。付け加えるとこのスケルトンは『子供』と明言されています。実際、スカルを入れ替えない初期状態は他のキャラクターと比べてもかなり小さい外見をしていまいます。
物語はこのスケルトンがまさに戦場の中で目覚めるところから始まります。
物語の舞台はハルモニア(翻訳上のブレかハーモニアという表記も)と呼ばれている大陸。このハルモニアには魔族の国と人間の国があります。
魔族の国と人間の国は、長年の対立を乗り越えようやく和平を結びます。
しかし、人間の国はある日突如として魔族の国を侵略します。兵士、冒険者たち、そして勇者が襲いかかり、魔王城は破壊され、魔族たちも散り散りになったり囚われてしまいます。
主人公のスケルトンはそんな状況で、魔王城でも重要なポジションにいた魔女と邂逅します。そこから主人公は、魔族たちを助けるため人間と戦う――というのがこのゲームの始まりの大まかな流れです。
上記の文章のとおり、主人公は魔族であり、敵は人間、そして勇者です。
今ではあまり珍しくもないアンチテーゼのようなシナリオの流れです。しかし物語は決して陳腐なものではありませんでした。
これは実際にプレイしてシナリオを味わって欲しいのですが、ある程度の関係性は物語の途中でだいたい予測がつくものの、ともかく描き方が丁寧で上手です。期待を裏切らないシナリオは、ローグライクやハクスラといった系統のこのゲームの邪魔にはならず、かといって軽すぎない、心地よい重さを持ったものです。

日本で開発されたゲームではないのでローカライズにはやや難がある部分もありますが、日本語でも十分にシナリオは楽しめます。

3.クリア後のやりこみ

最近のゲームにはもはや欠かせないものかもしれないもの。
それが『クリア後』です。
この【Skul】もクリア後の要素が多いゲームです。
いやむしろ、クリア後が本番と言っても過言ではない。それぐらいクリア後の要素は濃密です。

【Skul】本編クリア後には、通称『闇の鏡』モードと言われるものが存在します。闇の鏡モードは従来の敵、ステージボスに強化が施されたいわば高難易度モードになっています。ゲームとして難しいだけではなく、闇の鏡モードの追加シナリオも存在します。
これが非常に難しい。
普通にクリアするだけでもかなり難儀します。そしてクリアするごとに様々な要素が追加されます。調べたところ、10回クリアするまで新要素が追加されていくようです。
残念なことに、最近になってようやく2回クリアすることができたばかりなので闇の鏡10回クリアはまだまだ遠い道のりのようです。
自分だけの必勝パターン、ビルドを作って攻略する楽しみがまだまだある、ということですね。やりこみゲームとしても優れた点だと思います。

ちなみに、アクションに慣れていない人にはクリア後どころかクリア自体が大変な難易度ですが、被ダメージが50%になる『ルーキーモード』があります。難易度を落としてシナリオを堪能するだけでも充分にお釣りが来るゲームなので、是非ともプレイしてみて欲しいゲームです。

4.おわりに

【Skul : The Hero Slayer】は2Dゲームやローグライク、ハクスラが好きな人にはかなりおすすめなゲームです。
PS4だけでなくSwitchやXbox、そしてSteamでも遊べます。
また、PSNでは5月22日までセール販売をしている様子。
この記事を読まれている方がいたら、ぜひとも買ってみてほしい一作です。

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