憧れられたい。

「母ちゃん、かっこええ。。。」という視線を、
息子にもらったことが、一度だけある。

近所のうどん屋さんに行った時に、
以前働いていたドラッグストアによく来てくれていたご夫婦に会った時。

このご夫婦は、お二人とも耳が聞こえない。

私は登録販売者で、手話が使えるので
このお二人がいらした時は、手話でお薬の相談にのっていた。

時々は、(本当はダメかもしれないけど)
携帯会社に代わりに電話をかけたり、というようなこともしていた。

仕事を辞めて数年経つのに、覚えてくれていて、
うどん屋さんでいろいろお話しした。

それをうどんを食べながら横目で見ていた息子。
後になって「なんで手話できるん?」と聞いてきた。

その時の息子の目が、
「母ちゃん、かっこええ。。」だったのだ!!!(感涙)


自分の子供に憧れられたい。
というのがいつもある。
息子が大人になった時に、
「うちのお母さんはかっこよくてさー。」と言ってほしい。
尊敬もされたい。

わがままな親だ。

たぶんそれは、私が、母や祖父や祖母や大叔父や叔母に憧れて育ったから。

私の母は、資生堂に長いこと勤めていて、
いつも綺麗にしていていい匂いだったし、

私の祖父は、背が高くてちょーイケメンで、
真っ黒なクラウンに乗っていてすごく優しい人だったし、

私の祖母はマガジンにしてしまうほどすごい人だったし、

私の叔母はクラシックバレエの先生で、

大叔父は画家。

小さい頃の私の周りは、ありがたいことにかっこいい大人でいっぱいだった。


大人が楽しそうに生きてたら
子供も大人になるのが楽しみになるかもしれない。

かっこいい大人がいっぱいいたら
子供は大人っていいなって思うようになると思う。

憧れられたい。


後になって、
「手話サークル、一緒に行く?」と聞くと
今までどんな習い事も興味を示さなかったのに
「行ってみたい。」と言った。


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