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Day1】SSよりちょっと長くするたたき台:『お願いだから、騙されているふりをして。』

SSを、毎日ではなく三日で書くということを試したくて。
ただ表に出さないと書き切れないのでたたき台だけ出します。
後は明日あさっての自分を信じろ!


大人の女性30後半と、青年10代
監禁?

「ねぇ母さん。今度の三者面談だってさ。予定どう?」
「その日なら空いてる。綺麗にしていくね。」
「いやいいって…母さんは十分きれいだよ。」

そんな他愛もない会話をして、一緒に映画を観て、読書したり勉強したりして夜の時間を過ごす。
友人たちから見ると類も見ないほど仲の良好な親子に見えるらしい。きっとそれは俺が小さなころに父親が失踪しただかで母さんが一人で育ててくれたからだろう。
沢山苦労を掛けた。どうして父親がいないのかと責めたこともあった。どうして友人たちのように旅行にいけないのかと文句も言った。ある程度大きくなって〈母子家庭〉とひそひそと噂をする同級生の親を見て、そういう生活しか歩めないんだとどこかで腑に落ちた。
そして母さんと二人で、力を合わせて生きていく、そう決意したんだ。

今日もまたいつも通りの景色を眺め学校へと通う。
三者面談、めんどうだなぁ。
今日の弁当なにかなぁ。
あーあれ?宿題やったっけ?まぁ見せてもらうか。
「あの」
昨日の動画面白かったな。学校で見せるか。
前髪ちょっといまいちだな。
「あの、XXXさん、ですか」
…ずっとこっちを見ていた女性が、とうとう俺に話しかけてきた。もう一つ気にもなるだろうか。どこかの駅のホームに電車が入った時に目が合って以来、時々同じ電車に乗り合わせずっと俺の方をじろじろ見てくる。背格好や顔を見ているし、ある時は後ろに立っていて携帯を覗き込もうとしていて心底ゾッとした。ここ最近母さんには朝練って言って家を出る時間を変えたり、逆に駅で隠れて時間をつぶしたりしてみたけど、今日はとうとう捕まっちゃったか。
名前もばれている。
母さんには心配かけたくないしなぁ。
自分より幾分背の低いその女性を睨むように見ながら思案する。
さて、声をあげるのは悪手だな。それは俺にとってもちょっとよくない。でももう逃がしてくれそうにも見えない。

「XXXさん、あなたが今一緒に暮らしている女性は

あなたを誘拐した人です。
私が本当の母親です。」

ああ、この人間はだめだな。TPOを考えようともしない。勝手に相手を断定して大事なことを口にするなんて愚かな人だなぁ。

「へぇ?俺の母親があんた?
突然話しかけて不審者にしか見えないんだけど。
もう二度と話しかけるなよ。」

そう少し威圧して降りる。学校の最寄からは違うが多少は知れば始業には間に合う。
それにしても災難だったな..通学路変えるか?にしてもあの勢いだと家も特定しているのか確認したほうが良かったな。
一先ずは今日の三者面談乗り切ってから考えるか。母さんに自慢に思ってもらえるよう成績も出席も頑張ってきたんだし。


〈あなたのこども あなたのこどもでは ないです〉
新聞やチラシを切り抜いて書かれた文書が玄関を開いたら気が付くように挟んであった。この生活を脅かす誰か、こんな文言で脅そうとする人間、そんなものは限られていた。
「あなたがどう思おうとも、あの子はうちの子なのよ…」
いつも笑顔で「母さん」と呼んでくれるあの子。
いつも美味しいってご飯を食べてくれるあの子。
今では二人で旅行に行ったり夜を静かに過ごしたり、そんな生活ができるようになった。
それを壊そうとしている人間がいる。
「やらなきゃ…」




途中まで簡単に書いた。
以下今後のネタバレ含みます。








お母さんがだましている
息子がだましている
どっちがいいかな。
お母さんにどこまで手を汚させるか、息子にどこまで手を汚させるか。
どうしたいか決めたいな…


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