思い出したこと

小学3年生の頃、少しの間入院していたことがある。

「絶対安静」

そう言われた初日、「絶対に動いたらいけない」とベットの上でじっとしてた。寝返りをうつこともダメ、顔を窓の方へ向けるのもダメ、絶対に動いてはダメ。そう勘違いしてて笑

突然の入院で親は荷物を取りに帰ったからひとりきり。

夜になり、病室は真っ暗。動いたらいけないから電気をつけに行くこともできない。暗闇の恐怖と病気への不安で涙が止まらない。だんだん体がしびれてきて、もう死ぬんだと本気で思った。

その後のことは記憶にない。母親が戻ってきたのか、はたまた看護婦さんが見にきたのか。

たぶん1ヶ月か2ヶ月程度だったはずだけど、何年もの間そこにいたような感覚をもっている。夜がくるのがイヤで、ご飯はまずい。

昼間に絵を描いていろいろな妄想をすることが現実逃避の方法だった。時々看護婦さんが「うまいね」とか褒めてくるけど、どうせ夜になると放ったらかしにするんだろ・・・と思ってニッコリ笑うだけで受け流してた。

久しぶりに1人で寝てたら、なんか思い出してしまった。とりあえずコーヒーでも飲んで落ちつくことにする。