アリプロの思い出
アリプロ。
アリプロだ。
今日はアリプロを思い出す日にしよう。
お付き合いくだされ。
識名が中学生の頃。
厨二病的アニメを観漁っていた頃。
兄貴が「.hack GU」というアニメを発掘してきて、「一緒に観よう!」とのたまった。
アニメ自体は普通に面白く観たが、
なんだ、このEDは。
ありえないだろ。聴いたことないぞこんな音楽。なんだこれ。
なんだこの歌詞。なんだこの映像。誰だこの女の人。
濃すぎる世界観に、中学生の識名さんは虜になってしまった。
それは周りのオタク友達も同じだったようで、
当時親友だったAちゃんに至っては、
学校の先生に向かって歌詞の解説を始める始末。
いや、気持ちはわかる。
あの湿っていて閉じた世界観は、中学生の精神状態と絶妙に密着するのだ。
そして、自分達が今まで聴いてきたJ-popとは全く違った(というより異次元の)歌詞。
もう、本当に本当に、衝撃的だった。
さらに識名を沼らせたのは、ボーカル宝野アリカさんのエッセイ文だ。
今はなき「ゴスロリバイブル」というゴスロリファッション専門の雑誌があったのだが、そこに稀にアリカさんが文章を寄稿する回があった。
そこに書いてあった文章。
はっっっ、、、、、っっっ
ううっっっっ、、、(嗚咽)
ウ、、、、ウグ、、、、、、(号泣)
ファンタジーの世界に生きる若者に対して、大の大人がここまで真剣にエールを送ることって、そんなに沢山あることだろうか。
しかも雑誌を使って。
芸術をやっていると、現実世界に嫌悪を覚えやすくなる。
あわよくばずっと、イマジネーションの世界に閉じこもっていたくなる。
それは多分、どの芸術家でも、大なり小なり持っていると思う。
(江戸川乱歩のエッセイにも似たようなことが書いてあった)
識名は、まさにそういう子供だった。
そこで、
「この雑誌を読んでいる子は、そういうイマジネーションを持っているだろうな」
アリカさんはそれを的確に見抜き、
とても繊細に、ドラマチックに、
そして、思いやりを持って書いてくれたのだと思う。
この言葉は、識名の心の底にいまも優しく響いている。
そして、名曲「KING KNIGHT」の歌詞にもはっきりと書いてくれている。
アリプロ=厨二の権化
という言説が定着しているが、
私は中学生という、想像力豊かな時期にアリプロを大量に摂取して、かえってラッキーだったと思っている。
皆んなもアリプロちゃんと聴いてみてくれ!!
かなり面白いよ!!!
オタク話でした。えへ。
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