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仏蘭西生活記

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フランスに住んで考えたこと、気づいたこと
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2022年5月の記事一覧

俳優とばったり遭遇する街、パリ

マレ地区を散歩していた時のこと。ギャラリーの入り口に貼られたポスターを見ていると、中から出てきたムッシューが「ここ、よかったよ」とニコッと教えてくれた。 後からパートナーに「さっきのムッシュー誰だかわかった?」と聞かれ、驚きました。なんと俳優のダニエル・オートゥイユだったと言うのです!全然分かりませんでした! ダニエル・オートゥイユといえば、『メルシィ!人生』。 コンドーム会社に勤める主人公が突然解雇を言い渡され、思い詰まってベランダから飛び降りようとするところを隣人に

山でダラダラするか、街でダラダラするか

久しぶりにパートナーの母とその旦那さんのお家に遊びに行って来た。 義母たちはパリから電車を乗り継ぎ5時間、さらに最寄りの駅から車で30分ほどの山の上に住んでいる。人口6人の小さな村だ。 猫4匹と暮らす大きな家にはお庭とテラス、それに屋根裏部屋と地下室があって、遊びに行くといつも屋根裏部屋に泊まっている。 一度、ノミが大量発生して全身を噛まれてからしばらく訪ねていなかったのだけど、今年はノミ対策をしっかりされたようで、去年のように足が水玉模様になることはなかった。 家の前に

ひととひとがつなぐ幸福な食卓

ある晩、友人Fが豚の脂身のスモークとパリンカというお酒を持って遊びに来てくれた。 Fはとあるファッションブランドで働いていて、ロシアのウクライナ侵攻が始まったとき、ブランドのオーナーと一緒に社用のトラックに服や支援物資を詰め込んで、ルーマニア人の同僚とともにウクライナとルーマニアの国境から5kmの街までトラックで向かった。その街にはウクライナから多くの人が逃れて来ているという。 すぐに自社のトラックで支援に赴けるというのは金銭面でも物資の面でも一個人がすぐにできるスケール