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新宿、何者でもなかったわたしが生まれ直した場所

いやあ、長く暮らしました、新宿。
今の部屋だけでも10年。

数えてみたら、少なくとも2008年から新宿で写真撮ってたんです。少なくとも、というのは手元のHDDで遡れるのがそこまでだからです。

でね、去年末からずっと、新宿を拠点に2008年から2023年に手掛けた自身の活動を取りまとめた作品集を制作しているところです。

作品集と標榜しつつも、一見無秩序な活動内容の編纂を通して、それぞれのアクションに通底している自身の理念を探る取組みという側面も帯びており、果たして、それは狙い通りでありました。

周りに求められた模範的人生から勢いよく脱線して、このままでは生きられないと再構築を図り早20年。出会う人、行うこと、放つ言葉、すべて自分で選びとって自分の世界を作っていく面白さに目覚めていきました。

それは社会ー外側に向けて人脈や実績を積み重ねることであると同時に、内面を同じだけ掘り下げていく自己探求の旅。

新宿に住み始めた約15年前、まだ私は何者でもありませんでした。目立った実績も、人脈も、仕事だってなかった。

そんな私が自身の輪郭を描き直して、40歳の今、泰然と自社スタジオのPCでこんな文章を綴っていられるのは、ひとえに運命的な邂逅の数々と周りの人々のおかげです。

少し前までの自分は、「人のため/社会のため」と掲げて、意義のある活動をしているつもりでした。実際のところ、その企みはうまくいっていたと思います。ある程度シーンにインパクトを与えた。人々に喜んでもらえた。でもそれって、自分が本当にやりたいことをそのまま世の中に放って否定されるのを怖がって、誰かの願いや目的を盾にしていたにすぎなかったのです。

恐ろしいことに、私は自身のそんな狡さに無自覚でした。諦観で視野を滲ませ、常に心に予防線を張って関わっていました。すると大きく崩れることもないかわりに、ものすごく感動することもない。それってある意味涅槃みたいなもので、いつもうっすら幸せでした。

でも、せっかく物質と感情の坩堝の現世で受肉したからには、ぬるっと生きるのも勿体ない気がしてきて。
生身とむき出しの感情を携えて、ノーガードで生きてみたくなりました。

誤解を恐れずに言ってしまうと、そんな私が行動するすべての基準は自分です。耳障りが良くて分かりやすい言葉はなんとなく居心地が悪いから、自分至上主義と言い切ることにしました。
好きな人と、好きなものを、好きな時に作ることにばっかり興味がいくので、お客様の希望に合わせてやり方を大きく変えたり、売上を重視することは苦手です。

そこで、自分が好きなことした副産物として人に喜んでもらったり、良い成果物ができるのだと開き直り、自分が繰り出す「好き」の量を増やして、結果的に副産物の質や報酬の上昇を期待する作戦に出ることにしました。

そんなわけで作品集では、これまでの自分が好奇心と情熱の赴くままに作り散らかした数々を時系列順に収録することで、私が好きなことを開陳しようと試みています。

よく聞かれてきた「結局、立花さんって何の人なの?」という問いへの答えに到底なりえないことは承知していますが、手に取って頂いた方が私という人間に興味を持ち、何かをご一緒させていただく際の手がかりになれば十分じゃろうと目論んでいます。

そんな作品集「桎梏快哉(しっこくかいさい)」、3月21日(火・祝)の発刊記念パーティーにお越し下さった方に無料でお渡しいたします。(一般販売予定は今のところありません)

どなたでもお越しいただけますので、下記概要ご確認の上お申し込みくださいませ✨  Peatixイベントページ

◆立花奈央子作品集「桎梏快哉」刊行記念パーティー◆

1. 日 時
 2023年3月21日(火・祝)
 19時00分~22時00分

2. 入場料
 3500円(事前決済) 1ドリンク制

3. 会 場
 Dining Bal chimama
  東京都港区芝大門1-7-12 宮本ビル 1F
  大門駅A6出口より徒歩約3分
  浜松町駅北口より徒歩約7分

4. メニュー
 通常メニューをベースに、立食パーティー用にアレンジ
 飲物はアルコール・ノンアルコール一律一杯500円

5. 参加申込
 2月28日(火)までに下記専用ページからお申し込みください。

https://peatix.com/event/3500889/view

接客担当として最強のMC MASA!(https://twitter.com/masa_katahage)もおります。人見知りでも人を繋いだり話を引き出したりしてくれるので、お一人さまでも気負わずお越しいただけたらと思います。

すてきな出会いの場となったら嬉しいです!

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