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ダイコンの種は5粒播きがおすすめの理由(昔農家の知恵)

わたしは、週に一回、マイファーム松戸千駄堀農園という体験農園で、利用者さんに栽培情報を共有しています。
今日も農園でたくさんの利用者さんと作業の約束があります。

今時期、ニンジンとダイコンの種まきがおすすめです。

ニンジンの種まき


ニンジンは発芽まで、気難しい野菜でしられていますね。気難しい理由は「乾燥に弱いから」です。
発芽するまで、種を乾燥させなければ(=水で湿らせておけば)ちゃんと発芽します。
今の季節は比較的かんたんです。
夏など、土(=土のなかの種)がすぐに乾燥する季節は難しいのです。

わたしの場合は、ニンジンはスジ播きをすすめています。利用者さんが点播きがよければ点播きでももちろんOKです🌱
種を多めにスジ播きして、ニンジンの種たち、芽たちのそばに雑草を生やさないようにします。ニンジンの芽だらけという感じにします。
ニンジンはニンジンのそばに別の植物があるのを好まない感じがするので、ニンジンは多めのスジ播きをすすめています。
間引きが少し手間ですが、成功率があがる気がしていますよ。

今度、別の記事で、夏場のニンジン栽培の成功のコツを紹介しますね🥕

ダイコンは5粒播き

わたしの勤める農園では、「在来種」「固定種」と呼ばれる原種野菜(=遺伝子をいじっていない昔からそのままの野菜。伝統野菜なども。)を育てて、花を咲かせ、そのあとつく種を採って、翌年また季節がきたら播いて育てる方が多いです。
その場合、野菜のもともとの個性がそのまま出やすいという特性がありますので、わたしはダイコンは5粒播きをおすすめしています。
ダイコンの種は、通常だと、鞘のなかに5粒入っています。(種がうまくできていないともっと少ないこともありますが)
ダイコンの種は、鞘のまま落ちて地面に突き刺さり、その後、鞘が朽ちてなかの種が生長します。


ダイコンの種。まだまだ緑色ですが、このあと成熟して枯れていきます。

わたしが栽培について教わった農学博士の木嶋利男先生は、「ダイコンは鞘のまま種を播くのがいちばんうまくいく」とおっしゃっています。
ダイコンは発芽率が高いので、5粒播くと5粒全部発芽することが多いので、結果的に間引くのがもったいないなぁと思う方もいます。間引きが面倒、もったいないから、3粒播きでいいという方はもちろんOK🌱


木嶋利男先生は、「間引きしたダイコンは、別の場所に植えておけば、美味しい葉大根になります。」とおっしゃっています。
一度、根を抜いてしまったら、ダイコンは岐根になりますが、葉っぱの部分は美味しく食べられるのです。それなら、間引きした芽も無駄にならずおすすめです。
消毒された種の双葉(間引きしたもの)は残留物が気になる方もいて、つまみ菜として食べない方も一定数いたりしますが、
自分で種採りをしたものであれば、その心配はありません。
間引きした芽もみそ汁の具として食べてみるのもおすすめですよ🌱

農学博士の木嶋利男先生が栽培して繋いできた「桜島大根」を分けていただきました。

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