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「そんなあなたを大切にしてくれる職場を探しましょう」

放浪の末にオレゴン州ポートランドにたどり着き、住み始めて3年目に突入。映画AKIRAのように荒れるアメリカの情勢の中、日々生きる希望をポートランドでコツコツ集めている。住む街のいいところを見つけることは、わたしの人生のいいところを見つけること。1988年生まれ、鎌倉育ち。


以前、このnoteでも紹介したことのある、ナチュロパスの診察をまた受けてきた。

ナチュロパスとは、「体・心・マインド」はつながっているとの前提をもとに、さまざまな不調に対して、投薬や手術だけでなく、ハーブ、鍼、栄養管理など、色々な角度と手段でアプローチしてくれるお医者さんのこと。一般的な医師免許も持っているので、安心感がある。

たとえば、ナチュロパスの診察では、必要であれば、薬局で出されるような薬を処方されることもあるし、薬もビタミン剤を取った方が有効であると判断されたら、ビタミン剤をすすめられる。

ポートランドにはナチュロパスになるための国立大学がある。そのせいか、私が今までに住んだことのある、コロラド州ボルダー、テキサス州ヒューストン、フロリダ州タラハシ―などの街に比べて、ナチュロパスが多く開業している気がする。

アトピーや鼻炎、しつこい疲労など、慢性的な体調不良をきっかけに、ポートランドのナチュロパスに通ってしばらく経つ。炎症に効く各種ビタミン剤、自律神経を調整するハーブチンキなどを処方してもらったおかげで、体調は自分でも驚くくらいよくなってきた。

今回は、以前の診察で発覚した、甲状腺ホルモンの不足がどうなったかのチェックを受けてきた。前回処方された甲状腺ホルモン剤を毎日飲み続けた成果が出て、無事正常値に戻ったことが血液検査の結果からわかってほっとした。

「その他に、なにか悩んでいることはありますか?」いつも診察してくれているナチュロパスドクターから、こんな質問をされた。

「今まで手掛けていた自分のビジネスをいったん夏でやめたので、新しい仕事を探さなきゃと思っているんです。でも、どの仕事場でも境界線がちゃんと引けた試しがなくて、他人の感情にすぐ圧倒されてしまうので、仕事を探したり申し込むのが怖くって。」と、思わず体調とは直接関係のない本音をもらしてしまった。

ドクターの回答はこうだった。

「そうなんですね。接客のある仕事では、難しいお客さんに日常的に接っさなければいけないことも多いですよね。でも、難しいお客さんの対応を一人でしなきゃいけない、いつも自分一人で抱え込まなきゃいけない、ということはないんですよ。そういった、繊細さを持つあなたを、サポートしてくれる仕事場を見つけていきましょう。」

ナチュロパスは、「体・心・マインド」がつながっているという前提で治療をしているから、体調以外の悩みも、真剣に聞いてくれる。体調以外の悩みから、体調を改善する切り口を見つけてくれたりもする。

「わたしをサポートしてくれる職場を見つける」というドクターの斬新な意見には、「そんな素晴らしい仕事場が簡単に見つかるんかいな?」と思わず疑問を持ってしまった。けれど、「わたしに合う場所を見つけることが大切」、そう信じて自分を大切に扱うことができるようになったら、自分を責めたり追い詰めることが少なくなって、確かに今よりも心身の不調が減るかもしれない。ドクターの言うことに一理あり。

甲状腺機能の治療の話から、仕事探しの話へ。でも、深いところでは、どちらも私の「健康・ウェルネス」に関係しているんだ、と思えた診察だった。


こんなお医者さんがいるからポートランドで生きていきたい度
★★★★★(☆5つ中5つ)

はじめまして!アメリカに住んで約11年のNanaoです。ポートランドで日々コツコツと楽しみを見つけて生きてるよ。もしよかったら↑のリンクからInstagramも見てみてね。