*2*2世代の青春
LINEでもなく、メールでもなく、電話でもなく、ポケベル📟で友人や恋人と繋がっていた、そんな私達のことをポケベルを知らない今の若い世代の人たちに話すときに、私はよく『*2*2世代』という言い方をします。
ポケベルでカタカナ送信ができるようになって、「ポケベル式」文字入力のために最初につけたものが『*2*2』でした。
この*2*2がないと数字のみ送信されてしまうという仕組みです。
ポケベルの歴史を簡単に紹介すると、最初は呼び出し音が鳴るだけのみだったのが、数字を送れるようになり、カタカナを送れるようになり、*2*2ルールが登場しました。
ちなみに、カタカナ送信の際には、最初の数字が子音(1=あ行、2=か行…)を表し、その次の数字が母音を表していました。
例えば、『おはよう』だと『*2*215618513』と入力するのですが、『*2*2』を入れ忘れると『15618513』と、数字だけが受信されるため、「やりやがったな」と思いながら、よく解読したものです。
また、途中で数字を1つ打ち忘れたせいで、謎の文章が送られてくるなんてこともよくありました。
先ほどの例でいくと、初めの『1』を入れ忘れると『5618な3』という難解な暗号化されてしまいます。
そんなしょうも無いミスするか?と思われるかもしれませんが、当時は公衆電話や自宅の電話からポケベルへメッセージを送っていたため、電話代を節約するために如何に早打ちするかも若者の重要なスキルだったのです。
ポケベルにメッセージを送るために、町中の何処に公衆電話があるのかを把握しておくことも重要でした。
と言っても、今よりも遙かに多くの公衆電話が設置されていましたし、横並びで数台の公衆電話が設置されているところもザラでしたので、比較的容易に探し出すことが出来ました。
また、電話代を節約するためにテレカ(分からない人はググってね!)を使うのが主流だったため、財布には常に105度数のテレカが入っているのも若者の常識でした。
テレカ代を節約するために、テープ貼りテレカに代表される偽装テレカが横行して問題視されたこともありました。
最終的には漢字も送信出来るようになりましたが、携帯電話、PHSの普及によりポケベルの時代は幕を閉じたのでした。
ポケベルといえば、広末涼子さんが出演したCMも話題となり、広末涼子さん自身が広く世に知られるきっかけになっただけでなく、彼女がCMで使用していたポケベル、通称『広末モデル』をはじめ、CMで履いていたエアマックス95やCMソング等も次々とヒットし、まさに社会現象を巻き起こしたCMでした。
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